皇室はいかにして危機を乗り越えてきたのか? 『日本書紀』に見る悲喜こもごもの代替わり
今年は『日本書紀』編纂1300年の記念イヤー
新天皇が即位されてまもなく1年。今年令和2年(2020)は、もうひとつ、日本の歴史にとって記念すべき年でもある。我が国最初の正史『日本書紀』(720年)が完成してちょうど1300年を迎えるのだ。
これを機に、現在、東京国立博物館では「特別展 出雲と大和」が開催中(3月8日まで)。また、「芸術新潮」2月号では「ラノベ日本書紀」と題した特集が組まれ、もっとも硬派なこの古典を、もっとも軟派な文体でわかりやすくノベライズしている。
この『日本書紀』、日本人なら名前を知らない人はいないはずだが、実際に読んだことがあるのはおそらく一握りの歴史マニアだけだろう。...