野党の同姓婚問題(KAZUYA)
1月22日に行われた衆院本会議で国民民主党の玉木雄一郎代表が代表質問に立ち、20代男性から相談を受けたとして、交際している女性から姓を変えないといけないから結婚できないと言われたとするエピソードを引きつつ、現在の夫婦同姓が結婚の障害の一つだと述べました。
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これに対して自民党議員から「だったら結婚しなくていい」とヤジが飛んだとして話題になりました。現在の日本の規定では結婚する際に夫婦どちらかの氏に統一する必要があります。
保守界隈は夫婦同姓を守るという志向が強いのでしょうが、個人的には選択的夫婦別姓は認めても良いのではないかと考えています。
現状では結婚する場合、夫婦どちらかの姓に選択できるとは言っても男性の姓になることが多いでしょう。自分が女性だと仮定して考えてみると、たしかに結婚が面倒になる気がしてきます。
何しろ名前が変わるとあらゆるものを変更する必要に迫られるからです。免許証にパスポート、年金手帳にクレジットカード、銀行口座も名義を変える必要が出てきます。現代は役所への変更だけでなく、各種ショッピングサイトやネット証券会社など、ネットを通じて登録している個人情報も変更する必要があるでしょう。
結婚という人生の重要分岐点ですから、それくらいの手間はいいだろうと考える人も多いと思います。しかし面倒くさがりな僕が女性だったと仮定して、慣例的に男性の姓になるとしたら……やはり躊躇してしまいます。
さらに女性がキャリアを築く現代社会においては、仕事に関しても旧姓のままでという要望は多いと思われます。
選択的夫婦別姓は、その名の通り選択制なので、従来どおり姓を夫婦どちらかに統一してもいいですし、別のままにしてもいいということです。保守派からは家族の形が壊れるという指摘もありますが、これも疑問です。名前で壊れるような家族自体どうなんだという話です。
ちなみに法務省のホームページを見ると、我が国における氏の制度の変遷がまとめられています。それによると、江戸時代までは一般的な町民、農民は氏を名乗ることが出来ず、明治になってから平民も氏の使用が許可されます。そして明治9年3月17日太政官指令の【妻の氏は「所生ノ氏」(=実家の氏)を用いることとされる(夫婦別氏制)】を経て、明治31年民法施行で夫婦同氏へと繋がっていきます。
伝統的と思われてきた夫婦同姓も制度的には120年ほどだったのです。
難しいのは子どもの姓をどうするかという点でしょう。これは実際に子どもが出来てから揉めるより、婚姻届を提出する段階でどちらの姓にするかを決めておくなどが考えられます。
結局は夫婦がしっかり話し合うことが前提です。政治もその要望を聞きつつ、柔軟に考える必要があるでしょう。
そう言えば国民民主と立憲民主が合流するという話がありましたが、延期になりました。玉木代表は合流にあたって立憲の名前でやりたくなかったのではないか……。なるほど確かに同姓は障害の一つだ。