伝説の麻薬Gメンが警鐘「我が子がこのアプリを使っていたら、ネット密売を疑え」

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中学3年生の少女が使用していたアプリ

 中高生はもちろん、小学校に通うお子さんにも、スマホを持たせているご家庭は少なくないと思う。子どもたちの安全を考慮すれば、それ自体を否定するつもりはない。だが、親御さんには、次の点を肝に銘じてほしいと考えている。

 スマホは極めて容易に「ネット密売」へと繋がるツールであるという事実だ。

 昨年3月、京都府警は、大麻草を所持していた容疑で中学3年生の少女を逮捕した。その後、少女に大麻草1袋を2万5千円で譲渡した男もお縄となった。

 この事件を報じたニュースによれば、

〈男は、少女が「大麻がほしい」という趣旨の隠語をツイッターに投稿しているのを見つけ、秘匿性の高い無料通信アプリ「Telegram(テレグラム)」で受け渡し場所などの連絡を取り合っていたという〉(19年10月9日付「時事通信」)

 馴染みのない読者が大半だと思うが、ここに登場する「テレグラム」や、「ウィッカー」といったメッセージングアプリが、薬物捜査の現場でも大きな問題となっているのだ。これらのアプリの特徴は、一定時間が経過すると自動的にメッセージが消えるよう設定できる点にある。それこそ、薬物事件で検挙しても、被疑者が交信したメッセージが消失してしまえば、証拠となるデータの発見が困難になってしまう。

 重要な企業秘密をやり取りするわけでもない中高生が、LINEの代わりにこんなアプリを利用する必要はなかろう。密売組織は、子どもたちが興味本位でネット上に投稿した書き込みを見つけると、言葉巧みに「秘匿性の高い」アプリを使うように誘導する。そして、証拠を残すことなく子どもたちに薬物を売りつけるわけである。

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