蛭子能収さんに聞く バス旅降板の真相、太川陽介との仲、お金が欲しい理由……
太川との仲
――新著「死にたくない」には、番組で歩くから健康でいられるといった記述がある。だが、発行の翌月には、降板を発表したのはなぜか。
蛭子:やっぱり72歳で10キロも歩くのはキツいです。それに寒いところばっかり、ロケ行くんですよ……(笑)。何のために歩いているのか分からなくなるんです。ハーハー息も上がっちゃうしね。歩いたからといって、ゴールに何かあるわけでもないし。
――一応、ご褒美という扱いで、おいしい料理とか混浴とかあったが。
蛭子:混浴なんかしたくないよ、みんなの前で。
――最初からキツかった?
蛭子:最初の頃もキツかったですけど、12キロくらい痩せてから、少し楽になった。でも最後のほうはまた辛くなった。
――太川さんとの本当の仲は? 番組内では喧嘩のような言い合いもあったが。
蛭子:喧嘩はしてないよ。言い合いなんて、したかなあ。
マネージャー:昔、加藤紀子さんがゲストの回で、太川さんが怒って、「もうホントにあったま、きた。今日でこの番組終わります」っておっしゃったことがありましたよ。すると、「それは困るよ、仕事なくなっちゃう」って言ったましたよ。
蛭子:覚えてないなあ……。
――太川さんが怒っているときは何を考えているんですか?
蛭子:いや、冗談で言っているんだろうな、と。仲が悪いわけではないですよ。ただ、歩くのが辛かった……。
――蛭子研究家を自認する漫画家の根本敬さんや、浅草キッドなど、蛭子さんのことを面白おかしく言っているが、それは気になるのか。
蛭子:いえ、そんなことはないです。宣伝になるし、むしろありがたいですよ。あの人たち、仲間みたいなもんですから。まあ、あんまり付き合いはないけれども……。
――しかし、蛭子さんにサインをもらうと事故に遭うという伝説もある。ビートたけしさんもその一人といわれているが?
蛭子:えー誰が言うのよ。そうかあ。でもそれだって、記事にしてもらえたらありがとうという感じですかね。
――バラエティでは笑われる側になっていることは?
蛭子:それはもう、まったく気にしないです。笑わすことができたということで、喜ぶくらいです。それだけ喜んでもらえればいいことですよ。嫌なのは、叩かれたり、暴力を受けるようなことは嫌です。だから苦手な人もいます。
――芸能人にですか?
蛭子:いや、芸能人のなかにもいるとは思いますけど、誰とは言えませんよ。それに、あんまり、オレを叩くような人もいないですし。年を取ってきてますから、遠慮もあるのかもしれない。
――かつて、高橋英樹さんが蛭子さんに対してだけキツく当たったことが、記事になったこともあったが。
蛭子:オレもわかんないけど、高橋さんのほうが年上だからね。親しみも込めて「蛭子!」って言っていると思うんだけど、違うのかなあ。
――葬式で笑ってしまうと言うのは本当なのか。
蛭子:そうですね、なんか儀式みたいのが、すごく苦手なんです。みんながかしこまっていると、なんだかクスクス笑ってしまうんですね。
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