「カレーライスの女」ソニンは今年デビュー20周年 一流舞台女優として引っ張りだこ
初春は舞台「グッドバイ」
2002年8月、シングル「カレーライスの女」でソロ活動を開始したソニン(38)――懐かしいと感慨を覚える向きも多いだろう。そのソニンが今、「最も引っ張りだこの舞台女優」だと聞けば、どんな感想を抱かれるだろうか。
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太宰治の遺作『グッド・バイ』を原作とし、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(57)が脚本を執筆、生瀬勝久(59)が演出を担当した「グッドバイ」は1月11日から13日まで、かめありリリオホール(東京都葛飾区)で上演された。
更に2月からはシアタークリエ(同千代田区)に舞台を移し、その後は大阪、愛知、新潟などで公演が予定されているという。
この話題作、真っ先に発表されたキャスティングは、藤木直人(47)、ソニン、生瀬勝久の3人。つまりソニンは主役級の扱いということになる。演劇関係者が高く評価されている背景を説明する。
「舞台女優なら演技が上手くて当然かもしれませんが、ソニンさんは歌もダンスも抜群です。ストレートプレーからミュージカルまで、何でもこなします。共演者NGなどややこしい制約はなく、舞台のためなら他のスケジュールは一切入れません。公演に全力を尽くしてくれるわけです。才能あふれる女優で、なおかつプロ根性の固まりとくれば、制作サイドや演出家が信頼を置かないはずがありません」
ご存知の方も多いだろうが、ソニンは苦労人だ。2000年にダンスボーカルユニットEE JUMPの一員としてデビューするが、メンバーのユウキこと後藤祐樹(33)が歌舞伎町のキャバクラで飲酒している写真がFRIDAYに掲載される。
この何が問題かと言えば、当時のユウキは中学生。後藤真希(34)の弟ということもあって大きな注目を集めたが、最終的には芸能界を引退してしまう。
07年、後藤祐樹は渋谷区の工事現場で警備員を殴り、導線を強奪したとして逮捕。08年に東京地裁で懲役5年6か月の実刑判決を受けた。
こうしてEE JUMPは活動停止に追い込まれ、ソニンはソロ活動を余儀なくされる。そのデビューシングルが「カレーライスの女」だったわけだ。彼女自身に全く問題はないとはいえ、イメージ的にかなりの打撃を受けたのは間違いない。歌手としては苦戦が続いた。
04年に舞台デビューを果たすと、08年には本田美奈子.(1967~2005)の後を継ぐ形でミュージカル「ミスサイゴン」の主役を演じた。こうしてソニンは徐々に舞台へ仕事をシフトしていく。
事務所の移籍などを経て、12年には文化庁新進芸術家海外研修制度にて1年間アメリカ・ニューヨークに留学。すると16年に「RENT」「トロイラスとクレシダ」「ダンス・オブ・ヴァンパイア」での演技により、菊田一夫演劇賞演劇賞を受賞する。
「地道な努力は賞として報われただけでなく、何と18年にはアミューズが所属事務所となりました。30代の舞台女優さんが大手の芸能事務所に移籍するなど、あまり例がありません。どれだけソニンさんが評価されているか分かります。実際、演劇の世界では彼女を、第二の大竹しのぶ(62)、宮沢りえ(46)と期待する声が多いですよ」(同・演劇関係者)
ソニンは1月8日、公式ブログに「新年の挨拶 そして グッドバイ」の記事をアップした。冒頭を引用させていただく。
《2020年、デビュー20年の年です。
私にとっても皆様にとっても特別な一年になりますよう、今年も色々がんばりたいと思いますので、ご期待と共に応援よろしくお願いします!!️》
ソニンを“遅咲きの花”と形容するのは少し失礼かもしれないが、「遅咲きの花は大輪になる」という諺がある。もちろん大器晩成と同じ意味だ。