王貞治「プロ野球を16球団に」衝撃発言はもしかして実現する?

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 ソフトバンクの王貞治球団会長(79)が、テレビ番組のインタビューで「(プロ野球チームは)出来るものなら16に。あと四つチームが誕生してほしい」と発言した。

 プロ野球の球団増については2016年、地方創生に関連して国会で議論されたことがある。18年には当時ZOZOの社長だった前澤友作氏が「球団を持ちたい」と発言するなど、たびたび世間を騒がせてきたテーマではある。

 だが今回は、

「これまで消極的とされてきた既存12球団の中から声が上がった。球界には衝撃が走っています」

 と大手紙デスクが語る。

 かつて、故・星野仙一楽天球団副会長(当時)が“沖縄に球団を”と発言したことがあったが、

「“沖縄の選手を他球団はドラフトしない”“7球団でいい”など非現実的なプランでした。奇数では1チームが休みになってしまい、売り上げが立ちませんから。その点、今回の王氏のプランは、“セ・パ各2球団増”なので現実的。しかも一気に4球団増ですからね」

 しかし、本当に実現しうるのだろうか。

 一昔前は巨人戦が連夜テレビ中継されていたが、今や有料放送を除くとテレビ観戦の機会は激減。つまり、経営側は放映権料を見込めない。そもそもサッカーなど野球以外の競技が注目されるようになり、競技人口も漸減傾向にある。

「だからこそ、巻き返しの意味で王さんは発言したんでしょう。実はここ数年、“モノ消費よりコト消費”という風潮からか、プロ野球の観客動員数は右肩上がり。後発組のソフトバンクや楽天、DeNAはいずれも経営面で成功を収めているのです。前澤さん以外にも、参入したい企業はいくらでもありますよ」

 選手やOBも、仕事口が増えるので大賛成だとか。

「新潟や静岡、沖縄は、“空白地帯”ながら立派な球場を備えている有力候補地。既に独立リーグがある四国も然りです。これらの自治体は、議論が本格化すれば手を挙げるでしょう」

 思えば、球団数が60年以上変わらないというのも奇妙な話。もしかして、もしかするかも。

週刊新潮 2020年1月23日号掲載

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