山下泰裕五輪委員「政府の操り人形」「英語力の低さ」怪文書でバッシング
柔道界からの選出は、嘉納治五郎以来、約100年ぶりの快挙である。今月10日、山下泰裕JOC会長(62)がIOC委員に選ばれた。東京五輪へ弾みをつけたいところだが、折も折、当の山下会長を非難する怪文書が世界にばらまかれていたという。
奇妙な封書がマスコミ各社に送られたのはIOC(国際オリンピック委員会)委員就任のニュースが報じられる3週間ほど前のことだ。「五輪担当記者」宛てで、中を覗くと意見書の形で5枚のペーパーが。1枚は日本語での説明文、残りの4枚は英文だった。
スポーツ紙記者が言う。
「日本語部分には、山下さんのIOC委員就任に反対するとして、英文の意見書をIOCの理事らに送付したと書かれていました」
その英文には、山下会長の資質について厳しい言葉が綴られていた。和訳したものを一部紹介すると、
〈私たちがこのレターを書く目的は(中略)IOCが彼の推薦を承認するのを防ぐことにあります〉
その理由のひとつとして、昨年の6月にJOC(日本オリンピック委員会)会長就任後、理事会を非公開にしたことを挙げる。
〈これらのミーティングの全てをメディアに対して非公開にしてしまいました。(中略)山下氏がIOC委員に任命されれば、日本のメディアの怒りにさらに多くの油を注ぐことになります〉
他にも、山下会長が東京五輪組織委員会の森喜朗会長の影響下にあることを念頭に、
〈政治家の命令に決してNOと言えない〉
として「政府の操り人形」と糾弾。また、
〈外国語をほとんど理解できず、彼のスピーキング能力も極めて低い〉
差出人は新聞・通信・放送など記者有志で作るグループを名乗っており、山下会長に不満を持つ人物が投函したと見られている。
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