ゴーン逃亡に日産・西川前社長「従業員やお客様に一言謝罪が欲しかった」

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「今回の会見には呆れたというかビックリしました。あれだけ中身がないとは思わなかったですね。何か(特別な主張が)あるのかなとも思っていたけど、アレだったら日本で言っても一緒でしょう。日本にいると有罪になるのが怖いということで逃げたのかなと」

 本誌(「週刊新潮」)の直撃にそう話すのは、日産の西川(さいかわ)廣人前社長。

 2018年秋、金融商品取引法違反容疑でゴーンが逮捕・起訴された時のことを振り返って、

「想像ができないような不正行為があったという風に感じました。私自身、信頼をしていたボスでしたから裏切られたという思いが強かった。多分従業員のみなさんも同じ気持ちだったと思います。そうはいっても、これから司法という枠組みの中でいろんなことがハッキリするんだろうということで、私も裁判に関することには触れないできました。そしたらいきなり居なくなっちゃった。(私腹を肥やしての逮捕・起訴に続き)二つ目の裏切りだと感じています」

 会見の印象については、

「日産の従業員や一生懸命やっている関係者は(逮捕・起訴後の混乱で)みんな大変な目に遭ってきたわけです。彼らやお客さまに対しても、一言謝罪があるべきじゃなかったのか。それが全くなかったですよね。自分のことのみじゃないですか。(カルロス・ゴーンは)人を裏切るばかりだなと……」

 レバノンでも、日産を再生したのは自分と胸を張ったゴーンだが、それは経営手腕ではなく従業員の大量リストラ断行ゆえだったことも忘れてはなるまい。

週刊新潮 2020年1月23日号掲載

特集「『ゴーンvs.日本』九つの大罪」より

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