月額4万円で地方の空き家や遊休別荘に住み放題 「ADDress」は地方創生の救世主になれるか
シェアハウス、アドレスホッパー、テレワーク、コワーキング……。近年は職場や住居に縛られないライフスタイルが浸透してきており、新たな造語が次々に生まれている。そうした時代の中で、地方の空き家や遊休別荘を誰かに貸したい人と、滞在したい人とをマッチングさせるクラウドコミュニティ型サービス「ADDress」が登場した。日本人の働き方や暮らし方が多様化する今、その登場によって地域活性化も期待されているという。
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映画や音楽、ゲーム、ブランドバッグ、服などをサブスクリプション(サブスク)サービスで楽しむ人が増えている。サブスクとは、月額料金を支払うことで一定のサービスを受けられるビジネスのことで、特定の商品やサービスに限って代金を支払うレンタルとは似て非なるものだ。
そんな折、ついに住まいを定額で提供するサブスクサービス「ADDress」が開始された。前述の通りこれは、家を貸したい人と住みたい人を繋ぐマッチングサービス。借り手は月額4万円~(税別、年契約)でADDressが管理・運営する家具付きの物件にどこでも住み放題となる。物件間の移動はいつでも自由(事前予約制)で、敷金や礼金も不要だ。
会員になると、専用サイトで部屋の予約ができ、1回の予約につき最大7日間連続で滞在が可能。2020年1月20日時点で、東京、関西、九州など全国25カ所の拠点が登録されている。
「現在、日本では少子高齢化が急速に進んでおり、特に地方では空き家が増え、多くの企業が撤退しています。このビジネスは、そうした地方の空き家に都市部の住民が住めるようにすることをコンセプトに立ち上げました。言わば、都市と地方の人口のシェアリングです」
そう語るのは、ADDressを運営する株式会社アドレスの代表取締役社長、佐別当隆志氏だ。現在までに、20~40代を中心に会員数は数百人、入会希望者が5千人弱いるという。
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