数をかぞえられない学生たち ありもしない「公式」に頼り…算数教育の珍現象

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 1月下旬から3月上旬にかけて中学・高校・大学の入学試験シーズンである。中学入試の算数から大学入試の数学に至るまで、学生たちがとくに共通して苦手とする内容がある。それは「数をかぞえる問題」だ。桜美林大学の芳沢光雄教授が解説する。

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 筆者は複数の大学に専任教員として42年間勤務し、入学試験に関しては数学責任者を含めて深く関わってきた。また、文系・理系の大学生約1万5千人に対する授業、および全国各地の小中高校でのべ1万5千人に対する出前授業を経験し、また筆者のゼミナール出身の多くの教員から現場の状況を伝えられている。...

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