“お約束”の流儀(古市憲寿)
いよいよ2020年。しかしあまり年明け感がない、という人も多いのではないか。2019年4月には新元号の発表、5月には改元があった。元号が変わったのは30年ぶりだが、西暦は毎年変わる。比べると、それほどありがたみはない。
しかも夏には東京オリンピックが控えている。開催が決まった2013年以来、この国は何かとオリンピックを目安として動いてきた。人口減少と少子高齢化に苦しむ日本にとって、オリンピックは数少ない希望の一つに見えたのだろう。
当たり前の話だが、ただの大運動会くらいで日本が劇的にいい国になるわけがない。...