貴乃花が見え隠れする青学裏口入学トラブル 巡業部長時代に“青学場所”を開催

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「貴乃花が持ち込んだ」

 ちなみに、巡業の「勧進元(興行主)」は、青学の100%子会社である「アイビー・シー・エス」。そして、当時、同社の役員欄に名を連ねていたのが、「週刊文春」の記事で“口利き”の主導的役割を果たしたとされるA氏だ。

 新藤氏が青学幹部への接待攻勢をスタートさせた、まさに最初期の段階で、貴乃花は口利き工作の“キーマン”と極めて近い場所にいたことになる。

 仮に、貴乃花が件の「裏口入学計画」について知らなかったとしても、「平成の大横綱」の看板が、新藤氏にとって格好のハクづけとなったことは間違いない。

 さらに、青学を攻撃する「告発」を巡っても、貴乃花がタニマチのために動いた形跡がある。

 文春関係者によれば、

「告発記事が載ったのは、『週刊文春』で貴乃花が連載している最中。編集部内ではあの記事も貴乃花が持ち込んだネタという扱いです」

 自らの相撲人生について語り尽くした、半年間にわたる連載がこの10月に書籍化されるなど、文春と貴乃花の蜜月は知られたところだ。先の角界関係者も、

「タニマチの怒りの訴えを耳にした貴乃花が、文春に記事化を依頼したのでしょう」

 青学への人脈誇示やハクづけに使われただけでなく、貴乃花自身が不合格後の騒動にひと役買っていた疑いは拭い切れないのだ。

 新藤氏に取材を申し込むと、弁護士を通じて以下の回答があった。

〈週刊文春に掲載された記事はしかるべき証拠と記憶に基づいた、当方の真正な告発に基づくものであり、事実を記載したものです〉

 と自身の告発であることを認めた上で、

〈週刊文春に掲載された記事と貴乃花氏との間には、一切関係がありません〉

 他方、「週刊文春」編集部は、〈取材源、及び取材過程についてお答えすることはありません〉と回答するのみ。

 だが、金に糸目をつけず、是が非でも子どもを青学に入れたいと考えていた新藤氏が、青学と縁が深く、昵懇の仲である貴乃花に何の相談も持ち掛けていない方が、逆に不自然と言えまいか。

 出来レースを嫌い、ガチンコで名を馳せた名横綱に「青学裏口入学」騒動への関与を尋ねると、「一切関与しておりません」との回答だけが寄せられた。

週刊新潮 2020年1月2・9日号掲載

特集「青山キャンパスで『大相撲の巡業』の怪! 『青山裏口入学』トラブルの裏に『貴乃花』」

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