10カ月の間、マンホールに隠されていた「保母の遺体」と消えた日記 【平成の怪事件簿】

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 平成から令和に持ち越された“謎”――。警察の必死の捜査むなしく、未解決のままの事件は少なくない。この「多摩保母殺人マンホール死体遺棄事件」もそのひとつだ。警察がマークしたのは3人。その中にマンホールを開閉できる人物がいたのだが……。(駒村吉重 ノンフィクション・ライター)

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 彼女の遺体は、暗い道路下の空洞に10カ月近くも閉じこめられていた。

「マンホールから、汚水があふれでています」。正月気分が抜けきれない平成9年1月14日、多摩市役所に電話で寄せられたこの苦情が、事件発覚のきっかけだった。...

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