コラムニストが見た「グッとラック!」の初夢 志らく起用のナゾと後継番組の青写真

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 昨年末には、年間ドラマのベスト&ワーストを寄稿いただいた林操氏。彼から年明け早々、新たな原稿が届いた。辛口コラムニストは、「グッとラック!」(TBS)の立川志らく(56)が気になっているようで……。

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 こんな夢を見た。

 徹夜開けの朝方に仕事部屋を退がって居間へ来ると、TVがぼんやり点もっている。腕組をしてソファに坐っていると、和服ではない衣装を着た男が、うるさい声で「今日から始まりました新番組」と叫ぶ。たしかにTBSの朝ワイドである。ただ不思議なことには、いつの間にか「グッとラック!」が潰れて、男は志らくではなくなっている。自分が、あの番組はいつ潰れたのかい、と聞くと、なに昔からさ、と答えた。

 ……年明け早々から、漱石は「夢十夜」のリミックスで恐縮ながら、昨夜ワタシの見た初夢を枕に、立川志らくの「グッと」をめぐる一席、おつきあいのほどを。

 いや、あの番組がNGだって話は耳に入ってきてたんですよ、旧年中からいろいろ。ご存知のとおり、まず視聴率が最悪。去年の10月期にスタートして1週間も経たないうちに続けて3%を割ったとか、暮れの12月16日にはついに2%も下回って番組ワースト、おそらくはTBSの朝ワイド史上でも最低の1・6%を記録したとか、そういう不景気なネタならいくらでもあります。

 数字だけじゃありません。番組の中身だってツッコミどころ満載で、悪口言おうと思えばいくらでも言える。そもそも番組の看板にして寄席なら朝興業の主任とでも呼ぶべき志らくからして、朝のワイドショーの司会者としちゃ褒めるところが見当たらない。

 同じTBS系の昼ワイド「ひるおび!」のコメンテーターとして名を売り、顔を売った噺家さん……ってことになってますが、ワタシ個人に関する限り、「ひるおび!」で見る志らくについて、面白いこと言うねとか、いいコメントするなとか、感心したことが一度もない。

 どよんとした団栗眼(ドングリまなこ、と読んでください)を眼鏡で縁取った羽織姿のトッチャン坊やが、事件やら韓国やら野党やら安倍やら天災やらについて、またなんか了見の狭い一言居士(いちげんこじ)っぷりを斜め上から押し出してきてんな――。薄い印象を敢えて言葉にしてみたところで、こんな程度です。

 だもの、メインを張る「グッと」だって早けりゃ3月いっぱいで打ち切り、いやいやテコ入れは続けて、それでも駄目なら9月打ち切り……なんて噂も、去年のうちにもう聞き飽きてました。つまるところ、ワタシにとっちゃどうでもいい物件で、あの時間にTVが点いていてもチャンネルはTBS以外に合ってることが多いから、たとえこのまま打ち切られたとしても、無人島で樹が倒れる音を誰が聞くってのと同じくらい、縁遠い存在です。

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