ロッテ「佐々木朗希」 浦和寮では3年間外出制限、SNS対策もバッチリの生活

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 ロッテのドラフト1位・佐々木朗希投手(18)=大船渡高=がホップの年となる2020年を迎えようとしている。

 高校生最速の163キロをマークした「令和の怪物」。入団会見では「ヤンキースの田中将大投手が完璧なところが理想です。そういう投手になれるように頑張っていきたい」と話し、目標を「沢村賞」獲得とした。将来はメジャーを視野に入れている大型右腕。ロッテの育成方針はすでに報じられているように、煎じ詰めれば「焦らず、慌てず、じっくりと」である。

 球団は1、2軍に限らず、試合登板を年間50イニングをめどに設定している。先発タイプの佐々木朗にとって年間50イニングは投げないも同じで、要するに来季は2軍を中心に故障しない強い体作りを最優先させる。基礎練習がメインだ。

「ロッテは最近、高校生出身選手に関しては余裕を持った育成を心がけています。例えば今季、イースタンで本塁打と打点の2冠王になった2年目の安田尚憲ですが、1軍に上がるチャンスが何度かあったのに井口資仁監督は我慢して1軍に呼ばなかった。中途半端に起用したくなかったのです」(球団関係者)

 昨年のドラフト1位、藤原恭大もそうだ。開幕こそスタメンで起用したが、6試合を終えてプロの壁に直面した時点で2軍落ちした。以後は鍛え直しの日々で再昇格しなかった。

 もちろん、野手と投手では育成方針は違うが「昨年から指揮を執っている井口監督とフロント首脳が数年後を見据えたチーム作りを行っている。それにロッテは昨年、企業努力もあって初めて球団の黒字化に成功した。今年も同じ流れです。話題の新人だとどうしても集客で使いたくなるが、客寄せパンダに頼らない球団経営が可能となった。佐々木朗の育成方針もこの延長線上にあります」(前出の関係者)

 私生活面でのバックアップも期待できる。新人は「浦和寮」に入ることが決まっているが、昨年から高卒3年目までの若手に外出制限が設けられた。休み前日の外出はOKだが、夕食は寮で取る決まりだ。栄養管理の徹底もあるが、「SNS対策」の面が強い。

「先輩と食事を取るために料理店や居酒屋などに入ったらすぐに狙われる。テーブルにもし酒類が並んでしまったら、すぐにあの手この手で写真を撮られてしまうでしょう。本人に関係がなくても、どういう形で拡散するか分かったものではない。佐々木朗はあらゆる場所でファンの注目を浴びる。昨年、『甲子園のスター』藤原が入団して決まった規則ですが、これも地方出身の佐々木朗にはありがたい規則のはずです」(別な球団関係者)

「令和の怪物」にとって20年はホップの年だが、将来のために大事な1年になりそうだ。

週刊新潮WEB取材班

2019年12月28日掲載

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