秋元司議員の逮捕を目指す森本宏特捜部長の「狂気」と「出世」
秋元司衆院議員が標的とされる東京地検特捜部の捜査が佳境を迎えた。10年ぶりに“バッジ”を挙げられるか――。そんな検察の悲願も背負って突き進む森本宏特捜部長は、検察トップへの道もひた走っている。
かつては「最強の捜査機関」の名を恣(ほしいまま)にした東京地検特捜部。だが、2010年1月に石川知裕衆院議員(当時)を政治資金規正法違反で逮捕して以来、政治家を手がけていない。
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「だから、検察関係者やOBは期待していますよ」
と、司法記者は言う。
「今月7日、前内閣府副大臣の秋元議員の元秘書宅などを、特捜部が外為法違反容疑で家宅捜索しました。海外から100万円を超える多額の現金を不正に持ち込んだ疑いです。秋元議員は“不正には一切かかわっていない”と言っていますが、資金の流れに関する捜査は着々と進んでいます」
それが証拠に、
「特捜部はいま、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致関連を調べています。狙いは、外為法違反を入口に、秋元議員をあっせん利得や収賄で立件することだと思われます」
どんな斡旋をし、利益を得たとされるのか。
「秋元議員は17年8月から今年9月までIR担当の内閣府副大臣でした。北海道知事が11月末になって突然、誘致見送りを発表したものの、それまでの秋元議員には、IR誘致に影響力を行使しうる“権限”があったことになります」
検察関係者が後を受ける。
「北海道庁のIR担当者に対し、議員からなんらかの口利きがあったのか。そしてIR参画を狙っていた中国系企業や地元業者から、議員にカネが流れたか。つまり、特捜部は“カジノ利権”の実態を調べている」
秋元議員は、この中国系企業が17年8月に開いたシンポジウムに出ていたという。その実態が解明されたときが“Xデー”か――。
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