熊谷6人殺害事件はなぜ死刑にならない? 「永山基準」という量刑判断の呪縛
永山基準という呪縛! どうして「新潟女児殺害」「熊谷6人殺し」が死刑じゃないのか(1/2)
凄惨な事件で肉親を亡くし、失意の底にある遺族が裁判で再び辛酸を嘗(な)める。国民の意見や常識を反映すると標榜しながら、「永山基準」の呪縛に囚われ、翻弄される裁判員裁判。同情の余地がない凶悪犯を死刑にできないのならば、一体、何のための制度なのか――。
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「高裁の裁判長が“無期懲役”と口にした時は“えっ?”という感じで、すぐには意味を理解できませんでした。判決を最後まで聞いても、一審の死刑判決を破棄した理由は全く分からなかった。...