「スカーレット」戸田恵梨香の夫役・松下洸平はジワジワ人気上昇 プロの評価は?

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全話平均20%割れの危機

「確かに、松下は純朴そうで演技も決して悪くありません。芸達者のヒロイン・戸田を相手に、よく頑張っていると思います。八郎は第8週から登場していますが、残念ながら数字は上がっていないんです。むしろ第7週は週平均で20・0%、その後は20%に届いていません。やはり、前作『なつぞら』での広瀬すず(21)の前半の相手役・吉沢亮(25)や、『まんぷく』(17年後期)の長谷川博己(42)、『半分、青い。』の佐藤健(30)、『わろてんか』の松坂桃李(31)、そのほか玉木宏(39)や玉山鉄二(39)など、歴代の朝ドラヒロインの相手役はシュッとしたイケメン揃い。松下は陶芸家という地味な役に合っていますし、よくよく見ればイケメンなのかもしれませんけど……」(同)

 業界人の評価はいまひとつのようだ。

「そもそも脚本の水橋文美江さん(55)も、Instagramで《キャスティングは内田(ゆき)プロデューサーと演出チームにおまかせ。私の口出すところではありません。なので、まったく知らない俳優さんがキャスティングされ、ドキドキしながら書きはじめました。松下洸平さん、十代田八郎役。『誰ですか、この人、大丈夫ですか?』『大丈夫です』。何度も内田Pに聞いてしまった。すみません。新鮮なキャスティング。朝ドラあるある大抜擢。どんな俳優さんだろ?どうなっていくんだろ?私も一視聴者となって楽しみます》と綴っていたくらいです。業界的にはほとんど無名の存在でしたからね。朝ドラは、少し荷が重かったということかもしれません」(同)

 だったらなぜ、NHKは彼を起用したのだろうか。

「『あさイチ』でも、朝ドラのオーディションも何度も受けたと話していましたが、つまり、これまで他のプロデューサーのお眼鏡にはかなわなかったということでしょう。民放からは見捨てられていたわけです。ただNHKだって、プロデューサーたるもの、手柄を立てたいと思わない人はいないはず。“自分の番組で無名の役者を起用して、大ブレイクした”というのは、一番の勲章ですからね。彼はミュージシャン上がりで、小劇場で場数を踏んだ苦労人です。第26回読売演劇大賞で優秀男優賞ならびに杉村春子賞を受賞した実力もあるわけですが、テレビではほとんど活躍の場がなかった。これで数字が上がれば俄然注目されてくるとは思います。しかしながら、このままだと、15年の『まれ』以来の全話平均20%割れということにもなりかねません」(同)

 今後の頑張りに期待するしかない。

「むしろ、来年公開の映画『燃えよ剣』(東宝/アスミック・エース)のほうが楽しみです。岡田准一(39)が新選組副長の土方歳三を演じるわけですが、松下が演じるのは、沖田総司と並んで新選組最強の剣士と言われながら、いまだ謎の多い三番隊組長の斎藤一です。八郎とは真逆の、凄味のある役ですから、彼がどう演じるのか興味があります。どちらかというと、顔も時代劇に合っているようですし、こっちでブレイクするかもしれません」(同)

週刊新潮WEB取材班

2019年12月17日掲載

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