「金髪」にしたら男性からの迷惑行為が激減した件
好きな格好をすると外野がうるさい
考えてみると、このくらいの色のアッシュは原宿あたりのオシャレに敏感な若者が取り入れている。金髪は入念に手入れをしていないとすぐにボサボサに痛むし、ヤンキー上がりに見えないこともない。周りに与える圧もアッシュとは違う。
なぜ自分の好きな格好をするとこう、外野に突っ込まれるのだろうか。かつて私は自分の痩せ型体型に合うことと、母が気に入っているブランドということで清楚系の格好をしていた。それをある男性に批判され、人格否定までされ、しまいには摂食障害を引き起こすまで病んでしまった。今私はやりたい髪色にしている。他人から言われてやった格好でも生きづらく、好んでやった格好でも面倒が増える。一体どうすればいいのだ。私はただ、自分好みの格好をしたいだけなのに。
髪色の方は、2日ほど経つとラベンダー色が抜け、良い感じのアッシュ、もとい銀髪となった。今後は金髪時代とは違い、また迷惑行為が増えるかもしれない。でも、服が個性的だったら少しはマシになるかもと、ちょっとだけ強めなデザインの服を今は着ることが多い。服装で悩んで「これって変?」と自分なりにコーディネートした写真を友人にLINEすると「好きな格好しなよ」と返信が来て、今度買い物に付き合ってくれることになった。
実はこの友人、私が清楚系の格好を某男性に否定されたときも、カジュアル系で私に似合いそうな服を一緒に選んでイメチェンしてくれた恩人だ。そんな彼女から「好きな格好しなよ」と言われると、なんだか肩の力が抜けた。
好きな格好をしつつも、変な外野に絡まれないよう威嚇しながら生きないといけない。ただ、好きな格好をしても堂々としていれば、もしかすると絡まれにくいのかもしれない。この「堂々とする」ことが私にとっては結構難しい。自分の容姿に自信を持っている、または逆に無頓着であれば堂々とできるのであろう。
ルッキズム問題が話題となっている昨今、ルッキズムを叫ぶ人の中には正直「ちょっと痛いな」と感じる人もいる。それはきっと、自分の容姿を受け入れられていないまま「ルッキズム! ルッキズム!」と叫び自分の容姿への自信の無さから逃げようとしている人なのではないかと思える。
自分の容姿の気に入っている点も納得いかない点も受け入れた上で、「容姿で判断されたくない」と叫べれば、本人も周りも痛みを感じないのではないだろうか。その面ではまだ私は本来の意味でのルッキズムを叫べる勇気がない。
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