慶応大学応援部が不祥事隠蔽! 合宿所で働いた「ハレンチ行為」全容

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“取材は受けるな”

 全く気品どころではない行為について、慶応大生は続けてこう語る。

「主導したのはあくまで4年生。3年生以下は彼らのことを容認できないと思っていて、まじめに部活動に取り組んでいます。しかし、絶対的上下関係から、口ごたえすることはできないのです」

 真偽を確かめるため、静岡の浜松球場で行われていた野球の“慶早戦”に行くと、雲一つない青空が広がり、宿敵、早稲田と応援合戦が繰り広げられていた。

 その後、“主犯格”たる吉田君に聞いたところ、

「ちょっとわからないです。取材には答えられない」

 そう言って、本誌(「週刊新潮」)との“合戦”は拒否。立花君も、

「……私の口からはお答えできないです」

 と、同様の回答だった。

 証言した先のリーダー部関係者は、

「今年の春に体験入部した新入生が大怪我をした、と先月スポーツ紙が報じています。当時、“部の内情に関する取材は受けるな”という指示が部長の教授から部員に伝えられていました。今回も同じ連絡が下達されています」

 この対応に大学の隠蔽体質が透けて見える。もっとも、彼らの行為はれっきとした犯罪と言わざるを得ない。

 性犯罪被害に詳しい上谷さくら弁護士の解説。

「覗き見は軽犯罪法違反及び、迷惑防止条例違反にあたります。盗撮も同様で、現場となった県の条例では6カ月以下の懲役、または50万円以下の罰金となります。下着を盗った場合は窃盗罪となりますが、これらの行為は自ら実行せず、誰かにやらせたとしても適用されます。後輩が全く逆らえなかった状態と認められれば、4年生のみが罪に問われる可能性もあります」

 当の慶応義塾広報室は、

「事実関係を確認中です。現在活動を自粛しており、今後、大学としても適切に対応してまいります」

 と書面で回答。すでに部内では自粛の期間は無期限になるとも通達されているという。

 福沢諭吉は明治5年、激動期に刊行を始めた『学問のすゝめ』の中で、法を守る重要性について、こう説いた。

〈法を破るは政府の作りし法を破るにあらず、みずから作りし法を破るなり〉

週刊新潮 2019年12月12日号掲載

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