少女連続監禁事件容疑者、祖父は「安倍晋太郎元秘書」父は「医師国家試験に受からず自殺」
引きこもり
仁士は地元の小中学校に学び、公立のトップ高校を狙えるほど優秀だったものの不合格。宇都宮短大附属高に進学したが、「この時に挫折感を味わい、歯車が狂い始めた」と証言する中高の同級生は少なくない。そこからはラーメン店のバイトや自動車教習所でパートタイマーなどとして働くも、長く続かず。親族の一人も、
「引きこもりだったと(親類一同が)認識していたのは間違いない」
と認める。それは、先の叔父が、
「栃木での暮らしが厳しいとは聞いていません。ウチの父(仁士の祖父)が亡くなった時にも財産分与を行いましたから、子供たちにも貧しい思いはさせていないと思います」
と言うように、働かなくても食べていける環境が影響したのかもしれない。
更に転機が訪れたのは、ちょうど1年前のことだった。近所の住民は、
「仁士君のおばあちゃんの足が悪く、這って歩くのが精いっぱいの状態になりました。それまで彼は母親と一緒に暮らしていたのですが、介護をする関係で、母がそのおばあちゃん宅に住むことになったんです」
と明かす。つまり、仁士は2階建て163平方メートルの家で一人暮らしとなった。2人の女子を家に引き入れることに成功した背景には、こういう事情があったわけだが、とはいえ、見ず知らずの人物がやってきたら早晩周辺が気づくはずだが……。
「いやぁまったく気づきませんでした。そもそも母親らご家族が仁士君に触れることはなく、“いない人”のような扱いでした。元々、彼の外出はほとんどなかった。その女の子たちも同じように出入りがなかったとして、ご家族も知らなかったのなら、私たちにわかるはずがないですよね」
と、別の住民。自身を無視するかのように扱う母や、ドロップアウトしていなければ自分もそうなっていたはずの医師の妹。晴れて一人暮らしとなった後すぐの連続監禁が、彼女らへの当てつけだとするのは穿ちすぎだろうか。
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