ちぐはぐな「安倍長期政権」(KAZUYA)
安倍政権は歴代最長の政権となりました。第1次安倍政権以降、短命政権ばかりで、長く続く政権が存在しなかった日本政治を考えると、抜群の安定感と言えるでしょう。
しかし実績としてはどうでしょうか?
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安倍政権下で特定秘密保護法、安保法制、テロ等準備罪など、野党とマスコミの猛烈な反発を抑えて様々な法案を通してきました。経済ではアベノミクスを掲げ株価は上がりましたが、2度の消費増税で税率は倍になり、自らアベノミクスにブレーキをかける姿勢も見られます。
安倍総理の悲願とされる憲法改正には暗雲が垂れ籠めています。桜を見る会への追及が続く中、国民投票法改正案の今国会提出が見送られ任期内の憲法改正は危うい状況です。そもそも今より議席があった今年の参院選前にある程度道筋をつけておけよという話で、悲願とされる割に本気で憲法改正をやる気あるのかとツッコミたくなります。
僕自身は改憲派と呼ばれる部類になりますが、安倍総理が自らのレガシーのため、中途半端な憲法改正をするのであれば、解釈で何でもアリになってしまう現行憲法でごまかしながらやるのも一手でしょう。
ただ中国の軍事的膨張、北朝鮮の脅威が眼前にあるため、急ぐ必要はあります。並行して自衛隊の増強と関係国との連携もしっかり進めるべきです。
仲間は多く、敵は少ないほうが良いに決まっています。第2次世界大戦において日本はほとんどすべての国を敵にして戦いました。これでは勝てません。現代でも戦争を防ぐためにしっかり仲間(最悪でも敵対しない関係)を固めておく必要があります。
日本は自由主義の陣営として日米同盟を基軸に豪州やインド、東南アジア、韓国(この国はちょっと無理かもしれない)などと連携して膨張する中国にあたるしかありません。
しかし安倍政権が来春に習近平国家主席を国賓として迎えようとしている辺り、理解に苦しみます。香港情勢は日々緊迫化しており、尖閣諸島周辺には連日のように中国の船が不気味に押し寄せています。
中国で拘束されていた北海道大学の教授が、解放されたことは記憶に新しいですが、2015年以降、中国当局はスパイ活動への関与などを理由に少なくとも日本人13人を拘束しました。チベット、ウイグルでの人権侵害も見過ごせません。そうした状況で国賓として迎えるというのは、世界に誤ったメッセージを与えることになるのではないでしょうか。
米国は中国と本格的にやりあっていますが、同盟国かつ同じ陣営の日本が独裁国家の中国とビジネスはやりたいからと、なあなあの態度を取っていると、結果的に両者から嫌われるのではないでしょうか。悪く言えば、李氏朝鮮の末期みたいなものです。主体性がなく、清、ロシア、日本のどことくっついたら得か考えた挙げ句、併合されてしまったという笑えないオチです。
日本は軍事を米国に依存しています。この危機の時代にしっかり考えないと、日本はそのうち失くなってしまうかもしれませんね。