「安倍総理ベッタリ記者」山口敬之逮捕を中止した、次期警察庁長官の忖度捜査

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警視総監経験者は…

 本件が特異な捜査か否か、複数の警視総監経験者に尋ねたところ、押しなべて、

「事件の中身によります」

 という答えだった。

 しかし、元警視庁刑事で、ドラマの監修やコメンテーターとして活動する吉川祐二氏が、

「軽微な暴行事件に捜査1課が投入されるということはちょっと考えられない。あり得ないとまでは言えないですが……。可能性として考えられるのは、防犯カメラに残された映像から、大きな事件の容疑者とその件の容疑者とが似ているとか。例えば、世田谷区で言えば世田谷一家殺害事件がありましたよね。その事件を担当している捜査員が、“追っている人物に似ているぞ”ということで、“ガラ(身柄)を引っ張って調べてみよう”というようなことならあり得るとは思うんです。しかし、単体のその事件だけで逮捕というのは考えづらいですね」

 と言うように、異常な捜査が行われたことは間違いない。

 歴代総監らの回答は個別の案件には答えかねるということだったのかもしれない。しかし煎じ詰めれば、事件の性質によっては、本来逮捕されるはずもない案件でも恣意的に逮捕され、他方、安倍官邸と懇意であったり、覚えがめでたい者は逮捕されるべき犯罪を犯しても逮捕されず、救済される……そんなことも示唆していないだろうか。

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