はあちゅうが語る「血液クレンジング」騒動と芸能人ステマ事情

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 本心を装っての宣伝が悪いか。信じた方が悪いか。大炎上した「血液クレンジング」騒動のことである。

 患者から一定量の血液を採取し、オゾンガスと混ぜ合わせ、体内に戻すというこの施術。アンチエイジングに効果あり、がんにも効く、とされてきたが、実際には科学的根拠がないと昨今、話題になっている。

 数々の有名芸能人が過去、インスタなどSNSに体験談を投稿。しかも騒動後に削除したことから、「ステルスマーケティング」ではないか、とも疑われた。

 その一端を示せば、歌舞伎役者の市川海老蔵が紹介し、他に高橋克典や田中律子、ブロガーのはあちゅうらもオススメしていた。海老蔵は騒動が起きてから、

〈勧めたことはないです〉

 と、ブログに投稿。多くの芸能人や“推進派”の医師らが炎上を恐れて口を噤む中、当のはあちゅうは、

「私の場合はステマではないんですよ。きちんと自費で血液クレンジングに行っていました」

 と、弁明する。

「行ったのは7、8年前に計3回ほど。いま振り返るとニセ医療かもしれないと感じます。治療というよりは整体や高めの化粧品を試すのと同じような気持ちでしたが、素人目には本当の効果がなかなかわからないのも事実です。免許を持つ医師によるもので、過去にはNHKなどのメディアでも多く取り上げられ、ブームになっていましたから」

 こうしたインチキ医療が広まる素地となっている“ステマ”事情について彼女はこう解説する。

「美容医療の世界では、広告の表示が一般より厳しいですし、利用者も広告よりは個人の体験記を知りたいですよね。そうしたクチコミは、興味を満たしてくれる一方で、改善すべき点もあります。記事を書く代わりに施術の無償提供を受けたり、PRすることに関して、業者との関係性を明示していれば“ステマ”には該当しないのですが、ルール化されているわけではありません。曖昧だったり、分かりづらい点があるのが現状です」

 騙し騙され、ステマと見なされれば袋叩きの世界。ネットの甘言に飛びつくのが危険なのは間違いない。

週刊新潮 2019年11月28日号掲載

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