雅子皇后が見せられた「3度目の涙」過去の落涙は美智子さまに「ご指導」されたが…

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公務において涙は…

 実は、雅子皇后が公の場で涙を見せられたのは、これが初めてではない。

「かつて療養に入られる前の2002年4月、愛子さまご誕生を受けて皇太子さま(当時)とご一緒に会見に臨まれた際のことです。記者団から『無事に出産されて率直なお気持ちを』と問われ、『生まれてきてありがとうという気持ちで一杯』などと声を詰まらせておられました。その後の質疑では『母親になって涙もろくなって……』とも漏らされていた。涙でお言葉が途切れた際、隣で皇太子さまが雅子さまの背中に手を差し伸べ、いたわられていたのが印象的でした」(ベテラン皇室ジャーナリスト)

 さらには一昨年、こんな光景もみられたのだった。

「17年の12月5日、皇太子ご夫妻(当時)は『障害者週間』に関する行事の表彰式に出席されました。会場では、最優秀賞に選ばれた小学2年生の女子児童が、障害のある弟さんとの生活を綴った作文を朗読したのですが、聞き入られていた雅子さまは、帽子を目深に被りながら涙ぐまれていたのです」(前出記者)

 立場の異なるさまざまな国民に心を寄せられ、時に喜びを分かち合い、時に苦しみを和らげる――そうしたスタイルは、上皇ご夫妻が築き上げ“平成流”として確立してこられたのだが、

「実は一昨年の“涙”の件で、雅子さまには美智子さまから『ご指導』があったのです」

 とは、さる宮内庁関係者。

「そのご趣旨は『公務においては涙を見せないように』といったものでした。つまり『皇族は、いずれの場でも同じように振る舞うべきで、公の場で感情を表し過ぎることは控えましょう』との仰せだったのです」

 かつて皇太子妃時代、雅子皇后はしばしば“ご公務の選り好み”が取り沙汰されてきたのだが、

「美智子さまはこのご指導で“公務とは等しくなされるもの”という、将来の皇后としてのお心構えも、雅子さまにお示しになろうとされたのでした」(同)

 が、その一方で以下のように指摘するのだ。

「今回、雅子さまが連日見せられた涙は、一昨年のご公務でのものとは状況や意味合いが異なります。それでも皇族方が人前で泣かれるというお姿は、多くの国民には新鮮に映ったことでしょう」(同)

 実際にネット上では、

〈報われた苦労を想い共に泣きましょう〉

〈我慢せず泣いてください〉

〈もらい泣きしました〉

 といった、肯定的なコメントが大半を占めていた。先の宮内庁関係者が続ける。

「雅子さまはこの2日間、朗らかに笑われ、そして泣いておられました」

 それはあたかも、一昨年に美智子上皇后から受けられた「ご指導」を血肉として消化しながらも、さらにご自身で令和のスタイルに換骨奪胎なさったかに窺えるのだ。

「お心に響いた時は、我慢されなくてもよろしいのではないでしょうか。『涙は見せぬもの』という美智子さまの平成流が、かりに日々のご活動で重圧となるのであれば本末転倒でしかない。今後は臨機応変に“令和流”を築いて行かれればと思います」(同)

週刊新潮 2019年11月21日号掲載

特集「『大嘗祭』という試練! 『三度目の涙』で『美智子さま』に抗う『雅子皇后』」より

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