安倍首相、桂太郎を抜いて在職単独1位に 懸案の後継者問題は第三の選択肢が急浮上
安倍晋三首相の通算在職日数が20日、2887日となり、桂太郎を抜いて歴代単独1位となった。しかし、折しも自身が主催する「桜を見る会」の私物化問題をめぐって厳しい立場に置かれ、「1強」を謳歌してきた政権運営に陰りも見え始めている。併せて政界の名門一族を差配してきた“ゴッドマザー”こと実母の洋子さんも寄る年波に体調不安も重なり、当人が心を砕いてきた晋三氏の「跡目」選びはいよいよ待ったなしになっているという。風雲急を告げる「もうひとつのポスト安倍」問題――。
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「令和」の幕が開けるや、安倍家がざわつき始めたという。さりとて、お騒がせの首相夫人、昭恵さんがまたやらかしたわけではない。全国紙の政治部デスクが耳打ちする。
「大型連休に入ってから洋子さんが外出先で転倒し、病院に搬送された。軽い打撲程度のけがだったようだが、併せて身体を精密検査したところ、ある内臓に疾患の疑いがみられ、20日間ほど療養を兼ねて入院していた」
首相は5月11日、昭恵さんとともに洋子さんを入院先の東京大学医学部付属病院(東京都文京区)に約1時間見舞った。
洋子さんにとって痛恨の極みは、夫・安倍晋太郎元外相の命日である同月15日を病室で迎えたことだった。
この日の夜には例年通り「安倍晋太郎氏を偲び安倍晋三総理と語る会」が東京・赤坂の料理店で催されたが、いつも“主賓”であった洋子さんの出席はかなわなかった。
数日後、洋子さんは退院したが、健康不安は拭えぬままである。6月11日には91歳の誕生日を迎えた。
洋子さんといえば「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介元首相の長女で、政治家の妻にとどまらぬ存在として知られてきた。晋太郎氏亡き後は安倍・岸家の事実上のあるじとして一族を仕切ってきた。
晋太郎氏の跡を継いで首相まで上り詰めた次男・晋三氏の指南役を務め、衆院選の際には、全国を遊説で飛び回る息子に代わって地元(山口4区)に入り陣頭指揮を執るのが通例だった。
とはいえ“引退”の日は誰にも訪れる。「次期衆院選がいつになろうとも、体調が芳しくない洋子さんの地元入りは困難な状況になっている」(同政治部デスク)とささやかれている。
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