ロンブー淳は50万円勝ち逃げした「仮想通貨」事業会社の激しすぎる朝礼
きっちり1・5倍
「分かっとんのかテメエら。おお!? バカやろう!」
「どんなことあっても、(契約を)取れ!」
巻き舌の城氏が、次々と部下の頬を引っ叩いていく。よろけても直立不動に戻る男たち――。2017年9月、ある日の朝礼が動画に収められている。ジュピターの元社員によると、
「当時は『Soft-EX』という社名で空気清浄器ビジネスをやっていましてね。“清浄器オーナーになると設置後の消耗品売り上げから毎月お金が入る”と宣伝して投資を募りましたが、支払いが滞って投資家から提訴されました。もちろん“会長”がトップで、部下も、ジュピターやTMTと一部共通しています」
要は、社名と商材は違っても、これまで登場した会社すべての実質オーナーが城氏というわけだ。そんなオーナーは、「洗脳と言えるほどの強烈な恐怖政治を敷いていました」と、元社員。
「朝礼は毎朝9時からでした。会長の罵声、殴る蹴るは当たり前で、前歯が折れた社員もいました。さらにはエルメスの馬用のムチで叩いたり、エアガンを至近距離から撃つ、激辛のデスソースを飲ませることもあった。でも、会長の“事業が大きくなれば年収1億もとれる。俺は日本の将来のために若い経済人を育てたい”という言葉を信じて営業に励んでいたんですよね」
城氏は、東京の本社で行われるそんな朝礼を10ほどの支社にライブ中継。YouTubeの会員限定のライブ配信を使っていたという。今回の集団訴訟騒動は、この暴君の命によって引き起こされたともいえよう。
そんな背景を知ってか知らでか、ロンブーの淳が、ジュピタープロジェクトに投資していた。彼は、この少し前、仮想通貨を扱う会社に、〈ロンブー淳も実践! 月利40%以上の政府公認の投資案件〉などと、勝手に写真つきで広告塔にされて、
〈若手ベンチャー企業に出資をする事はありますが…胡散臭い会社には投資も出資も話もしたくない〉
と、SNSでぶちまけていたにもかかわらず、だ。先の元社員とは別の、TMT関係者が振り返る。
「昨年の8月ごろ、あるテレビ関係者のツテで、淳さんが投資してくれることになったんです。額は100万円でした。淳さんの紹介で、淳さんの後輩のお笑いトリオ『ニブンノゴ!』のうち2名も、100万円ずつ出してくれました」
そして、3カ月後。
「淳さん含む3名に、150万円ずつお支払いしました。正直、そのころはもう会社の資金は回っていませんでしたけれど、芸能人ということもあり、担当者がなんとか工面したのです」
どんな事情であれ、きっちり1・5倍、50万円の“上がり”である。集団訴訟に名を連ねる事態にもならず、勝ち逃げしたのだ。
しかしこんな案件ばかりが話題になれば、老婆心ながら投資家タレントとしての株がいつ急落するか、心配でならない……。
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