中島翔哉のスパイクが「アディダス」から「ミズノ」に変わって関係者が不安になるワケ

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アディダスとの契約違反

 協会関係者が続ける。

「契約問題ですね。代表選手クラスになると、ふつうは好みのメーカーと契約しています。たとえばアディダスと契約したら、人目に触れるところでアディダス以外は履かない。違反したら違約金を払う。そういう条件で、選手はメーカーから年間数千万円のお金をもらっているのです」

 メーカー側としては、大枚をはたいてでも自社製品を身に着けてもらい、宣伝効果を狙うわけだ。

「サッカーでは、たとえば合宿中の練習試合などで、靴擦れをしたとか壊れたとか、不測の事態が起こることがあります。予備を用意しておらず契約メーカー以外のスパイクを履くしかないとなったら、メーカーのラインを消します。黒のシューズに白い線ならば白い部分をマジックで塗ったりするんです。現代のカラフルなスパイクはラインが目立たないので、ロゴを消せば済みますが」

 つまり、中島選手の真っ黒なスパイクは、契約違反の“確信犯”ということになるわけだ。しかしそれが、なぜサッカー協会関係者を不安にさせるのか。スポーツ紙デスクがあとを受ける。

「中島選手の代理人はブラジル人で、彼をミズノが抱き込んでいましてね。彼が抱える選手はみな、ミズノを履くようになるんです。中島選手は、海外では守備面ばかり指摘されて攻撃面の調子を崩し、爆発的な活躍ができていません。そんな状態の10番に、“調子を上げるために気分転換でも”と代理人がミズノを勧めた可能性がある。この代理人は海外移籍の希望を叶えてくれた恩人なので、応じざるをえなかったのかもしれないのです」

 黒いスパイクは、あえてミズノのラインを縫いつけていない特注品なのだとか。

「いずれにしても、中島選手が復調せずミズノを履いたままだと、アディダスへの違約金も千万単位の額になる。それをミズノが肩代わりし、じきにミズノに替えることになるでしょう」

 つけこまれるような弱みがあるのか、ないのか。代表の「10番」ともなると、“足下”をめぐって、こんな暗闘もあるわけだ。

週刊新潮 2019年11月14日号掲載

ワイド特集「稲妻走って『豊凶』占い」より

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