「ターミネーター:ニュー・フェイト」で体験 新上映方式「IMAXレーザー」に2500円の価値はあるか?
私事で恐縮だが、今から40年以上前に映画というものを見始めた頃、映画(洋画)界は「タワーリング・インフェルノ」やら「エクソシスト」で大いに盛り上がるという、パニック映画&オカルト映画の全盛期だった。
速報羽生結弦との「105日離婚」から1年 元妻・末延麻裕子さんが胸中を告白 「大きな心を持って進んでいきたい」
そんな昔にもそれなりに新しい上映方式が発表されてはなくなり、また新しい方式が出ては消え……を繰り返していたことを覚えている。
例えば、チャールトン・ヘストンが主演した「大地震」というパニック映画は、当時“画期的”と謳われた「センサラウンド方式」で上映されたり、「サスペリア」というオカルト映画では「サーカム・サウンド方式」という新システムが採用されたりした。ともに音響に関する技術で、当時小学生だった私はそうした新しい上映方式に関して「それどんな感じなんだろう?」と、かなりワクワクして映画館に足を運んだ覚えがある。
しかし、そうした新しい上映方式は私にはどれも「???」という苦い記憶しか残してくれなかった。「大地震」では地震の音が“地下鉄が近づいてくる時のゴ~ッという音が大きくなってる感じ”くらいにしか聞こえなかったし、「サスペリア」では“周りにたくさん置かれたスピーカーの間を音が移動するんだ~”くらいにしか感じなかった。
そんな古い記憶も相まって私は“映画はまあ普通の上映方式でいっか”と、最近までは思っていた。
最近、そんな頑固な私も少し考え方が変わった。というより、映画館で観る映画の意味があまりにも激変した。レンタルビデオ、レンタルDVDを経て、映像配信によってテレビ、パソコン、スマホで映画を観られる時代となったからだ。
別の言い方をすれば、「作品を観る」というだけではなく、「作品を体感する」という新しい経験を映画館が提供しなければならない時代になったのだと思う。
最近の上映技術の目覚ましい変化とその上映方式の多様化は、そうした時代の必然でもあるのだろう。
日頃、時代についていきたいと願っている私は、半年くらい前から新しい上映方式を一度体験したいと思っていた。しかし、せっかく初体験をするのだからまずは新しい上映方式の種類とその内容を知り、その上映方式に適した作品をきちんと選んでから観ようと考えた。
ネットなどで新しい上映方式を少し調べてみると…
・4DX
・MX4D
・ドルビーシネマ
・IMAXレーザー
・IMAXレーザー/GTテクノロジー
・IMAXフィルム
・BESTIA
・THX
・TCX
・URTIRA
・Screen X
……
ざっと見ても、これくらいはある。他にも映画館上映中「観客が大声を出してもいい」という「応援上演」などを入れていくと、まだまだ数がある。
本記事はこれらの上映形式を詳細に紹介することが目的ではないので、これらの詳細は他の記事などで見てもらうとして、一口に「新しい上映方式」といってもこんなにたくさんある。それくらい「作品を体験する新たな上映方法」が模索されているという証拠だろう。
私はこんなにも数多い上映方式を細かく吟味することより、「何を」新しい上映方式で観たいかをまずは優先することにした。
「エンタテインメント、アクションを大画面で観る」という主旨で今まで映画館に通ってきた私としては、年末までにどうしても映画館で観たい作品が二つあった。
それが「ターミネーター:ニュー・フェイト」と「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」だったのだが、「スター・ウォーズ」は今年12月公開なので、まずは「ターミネーター」を“初経験の上映方式”で観ようと考えた。
次にいよいよ上映方式の選択だが、私は新宿で観たいと思っていたので、「TOHOシネマズ新宿」で観ることができる「ターミネーター」の新上映方式を確認した。
・IMAXレーザー
・MX4D
この劇場では、この二択だった。
MX4Dはざっくり言うと、映像に合わせて椅子が動いたり風が吹いたり霧や煙なども出て“そこにいるかのような”体験ができる方式。IMAXレーザーはその映画館サイト紹介によれば「革新的な4Kレーザー投影システムと最新の12Chサウンドシステムを採用」とあり、こちらもざっくり言えば、大スクリーンで今までにない鮮明な画像と高音質なサウンドを楽しめる…という感じになる。
MX4Dには遊園地にあるアトラクション感がやや強いという気がしたこともあって、「TOHOシネマズ新宿」でこの11月2日から導入されたばかりのIMAXレーザーという方式を選んだ。
上映料金は通常の上映方式より600円高い2500円だった。
[1/2ページ]