菅原一秀、小渕優子はアウトなのに…茂木敏充外相に学ぶ「法律違反の逃れ方」
香典袋に「茂木敏充代理秘書」
他方、セーフだった【自称総理候補の場合】である。
▼茂木事務所は、選挙区である栃木5区の有権者に対し、毎年1部600円の衆議院手帖を年末年始に配っている
▼配布対象は各地域内の後援会関係者が主だが、後援会費を払っていない人がかなり含まれている。彼らが無償で手帖の提供を受けていると認識しているのは間違いない
▼配布のためのリストが存在する。「昨年はこれくらい配ったから今年はこれくらい必要になる」と事務所内のミーティングの際、代議士に確認を仰ぐための書類でもある
▼多い時は週に2回、通夜・葬儀に秘書が代理出席し、香典を持って行った。対象は選挙区内の後援会関係者。基本的に5千円で、幹部なら1万円。出金は事前に事務所の金庫から行われる
▼「茂木敏充代理秘書◎◎」と、香典袋や帳面に記載。5千円だと、「おい、少ないぞ」などと有権者からイジられることも。1万円を払うべきか否か判断がつかなければ代議士に秘書が相談する
▼初盆の際に、千円から1500円ほどの線香を配っていた。本人自ら出張る場合と秘書が回るパターンとがある。訪問先の氏名、亡くなられた方との続柄、死因などが記載されたリストが作成される
▼手帖や線香の配布、香典の手渡しはいずれも、公選法が禁じる違法な寄付にあたる可能性が高い
茂木大臣は18年1月下旬、衆院予算委員会で野党議員の質問を受け、線香や手帖の配布そのものは認めている。やりとりを抜き出すと、
――名前を書いていなければモノを配っても良いと、そういうご理解ですか。
茂木 えー、公選法の規定上はそのようになっていると承知いたしております。
――茂木大臣はお線香とか手帖はご自身の名前が書いていないけれども、政党支部の活動の一環として選挙区内でお配りになられていると。ただし、お金は頂いていないということで宜しいでしょうか。
茂木 えー、それで結構です。
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