「神事」「神祭り」だけではない「大嘗祭」に隠された最大の謎 国際人のための日本古代史(117)
大嘗祭(だいじょうさい)が、いよいよ11月14日、15日に執り行われる。即位後最初の新嘗祭(しんじょうさい、にいなめさい)を、大嘗祭と呼ぶ。天皇にとってもっとも大切な1代1度の祭事だ。また、毎年行われる新嘗祭は、新穀を天神地祇にお供えし、そのあと天皇みずから食す神事(共食)で、「共食」そのものが、重要な呪術の1つなのだ。たとえば初代神武天皇がヤマト入りするとき、天香久山の埴土(はにつち)を用いて造った土器に神饌(食べ物)を盛り、神に供え、共に食したことで、決して負けぬ体になったという。...