六本木で入場料1500円の書店が大盛況 店長が明かす“人気の秘密と意外な客層”

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カフェや仕事場、デートスポットに最適

 文喫が位置するのは、かつて「青山ブックセンター六本木店」があった場所である。この店は六本木の中心部に位置し、バブル世代にとっては“思い出の待ち合わせ場所”でもあった書店だ。

 徒歩1分のところに「ブックファースト」、書籍を扱うTSUTAYA東京六本木店も歩いて10分ほどのところにある。にもかかわらずこの盛況、もしや単に入場有料書店が物珍しいからでは……?

「他にゆっくり本を読める書店があまりないからだと思います。文喫では、座席のスペースを多く確保し、自由に本を読めるようになっています。文喫以外にも座席があって本を読める書店はありますが、お客様の中には、タダで座り読みをすることに罪悪感がある人も意外と多いのではないでしょうか。しかし文喫では、お客様から入場料をいただいていますからそんな心配もありません」

 さらに文喫をワーキングスペースとして活用している人も少なくないという。

「平日はオフィスとして利用する人も多いですね。六本木という土地柄、デザイン関係のお仕事をしている人が多いのですが、煮詰まった時にはこちらに来ていただいて、デザイン書を見てはインスピレーションを感じていらっしゃるようです。複数人で利用可能なスペースもあるため、グループワーキングに使う人もいます」

 書店ゆえに喫茶店よりもずっと静かなため、仕事をする場所としてもぴったりなのだ。

「お腹が空いたら、併設の喫茶室(スープストックトーキョー運営)でつくった食事を書店内に持ち込んで食べることもできます。通常の書店だとお客様に長居されると迷惑に思うかも知れませんが、文喫ではお客様の滞在時間が伸びると本の売り上げが増え、喫茶室の売り上げも増えるので大歓迎です」

 一方で、土日は遊びに来る客が多いそうだが、よく目につくのはお互いに敬語で話すカップルだという。

「おそらくは、付き合いたてのカップルのデートスポットとして好都合なのだと思います。書店ですから、本がたくさんあって間が保てるのでしょう。さらに、お互いに相手がどういう事柄に関心があるのかも知れますし、知的な自分もアピールできるというわけです」

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