好発進のキムタク「グランメゾン東京」 それでも足りない2つの重要な要素

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今夜の視聴率は?

 木村拓哉(46)主演のテレビドラマ「グランメゾン東京」(TBS系列・日曜・21:00)の視聴率が好調だ。今夜放送される第3回にも、大きな注目が集まっている。

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 10月20日に放送された第1回は、プロ野球日本シリーズの巨人・ソフトバンク戦の中継が延長となり、約50分遅れての放送となった。にもかかわらず、視聴率は12・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)を記録した。

 27日に放送された第2回も13・2%だった。TBS・佐々木卓社長(60)が30日の定例会見で「TBS社長、キムタクドラマ好発進に自信『文句がないところ』」(スポーツ報知電子版・10月30日)と胸を張ったのも当然だろう。

 もちろん熱心なSMAPファンは、当然ながらリアルタイムで視聴している。デビュー当時からファンという女性が言う。

「第1回も第2回も、とても面白く視聴しました。今、テレビのニュースや新聞を見ていると、『日本の食卓が二極化している』と、よく耳にします。グルメ志向の人と、ファーストフードで済ませてしまう人の二極化が進んでいるというわけですが、『グランメゾン東京』は前者の視聴者層をうまく取り込んでいると思います。木村くんやSMAPのファンではない視聴者も、楽しんで見ているのでしょう」

 だが、ライバル民放キー局の関係者は、「確かに面白く、視聴率もまずまずですが“死角なし”とは言えません」と指摘する。

「沢村一樹さん(52)、鈴木京香さん(51)、及川光博さん(50)、尾上菊之助さん(42)という豪華キャストが、とても見ごたえのある場面を作りあげています。とはいえ、その分、若手男優の弱さが気になります」

「グランメゾン東京」にレギュラー出演している若手男優は、Kis-My-Ft2の玉森裕太(29)と、佐藤浩市(58)の息子、寛一郎(23)の2人だ。

「玉森さんも寛一郎さんも、共に魅力的な役者さんです。しかしながら現在までの脚本、演出では、ベテラン俳優が繰り広げる熱演の合間に顔を出す程度です。TBSの日曜劇場は、平日夜のドラマより男性視聴者が存在するのは事実でしょう。それほど“イケメンシフト”が必要ないとはいえ、やはりテレビドラマの視聴率を牽引するのは女性です。彼女たちにとって“眼福”というシーンを用意しておかないと、今後の視聴率に不安が残りますね」(同・民放キー局の関係者)

 前出のSMAPファンは、「確かに玉森さんや寛一郎さんの活躍も見たいですけれど、それより必要なのは恋愛ドラマの要素です」と指摘する。

「画面を見ながら、『鈴木京香さんの役を、松たか子さん(42)が演じていたら、もっと盛り上がったんじゃないかな』と考えてしまうんです。連続ドラマは長丁場ですから、レストランの準備、開店、星を目指しての奮闘だけでは、一本調子になってしまう不安があります。あのキムタクが主演なのですから、やっぱり恋愛ドラマの要素も欲しい。でも率直に言って、50代の鈴木京香さんがキムタクと恋に落ちる場面は、あまり見たくありません」

 このSMAPファンの女性だが、劇中でキムタクが鈴木京香に対して「おばさん」呼ばわりすることを「ずいぶんと失礼だと思います」と憤慨していることは書き添えておこう。

また、松たか子は、ご存知の方も多いだろうが、「ロングバケーション」(フジテレビ・1996年)や「HERO」(同・2001年)で木村と共演している。

 そして今夜、第3回を迎えるわけだが、スポーツ報知は11月1日(電子版)、「キムタク主演『グランメゾン東京』に石丸幹二&大貫勇輔が第3話から出演」と報じた。

 見出しからお分かりの通り、ベテランで実力派俳優の石丸幹二(54)と、ミュージカル男優の大貫勇輔(31)が出演するという。大貫は今年、「ルパンの娘」(フジテレビ系列)で注目を集めた。

 芸達者の演技合戦が見られると喜ぶ視聴者も少なくないだろう。とはいえ、イケメン俳優の起用や恋愛ドラマという女性視聴者の望むベクトルとは、逆方向のように思える。この“本格路線”、果たして吉と出るのか、凶と出るのか――。

週刊新潮WEB取材班

2019年11月3日掲載

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