高卒ドラ1 ロッテ「佐々木」、ヤクルト「奥川」に早くも続々不安の声

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 10月17日、プロ野球ドラフト会議が行われた。

 注目は“163キロ右腕”の大船渡(岩手)佐々木朗希と、“甲子園準V”星稜(石川)奥川恭伸の2投手。佐々木には西武、日ハム、楽天、ロッテのパ4球団から、奥川には巨人、阪神、ヤクルトのセ3球団から指名が集まり、それぞれ抽選でロッテとヤクルトが交渉権を獲得した。

「Bクラスの球団に行くことになり、戦力均衡というドラフトの趣旨に沿った結果なんですが……」

 と大手紙デスクが語る。

「どちらも本拠地が投手には不利な球場なんですよね」

 まず、ロッテの千葉マリンスタジアム。強い浜風が名物だが、

「投げるとき風に煽られるのでわざわざセットポジションで投げる投手もいるくらい。佐々木は元々セットポジションですが、脚を高く上げるダイナミックな投げ方ですから、風のせいでフォームが崩れないか心配です」(同)

 ヤクルトの神宮球場も、

「狭いので12球場で最も本塁打が出やすい。防御率などのタイトル争いでは不利になります」(同)

 ケチがついているのは“球場”だけではない。

「どちらの球団も“高卒ドラ1投手”を大成させたという実績がないんですよね」

 とスポーツ紙ベテラン記者が指摘する。

 たしかに、西武なら松坂大輔や菊池雄星、日ハムはダルビッシュ有に大谷翔平、楽天は田中将大といった名がたちどころに思い浮かぶ。

「いずれもメジャーに羽ばたいてますが、ロッテではとんと思い浮かばない。ヤクルトも然りです」(同)

 抽選の直後、両選手とも表情がこわばったように見えたが道理で……いやいや、いきなりお先真っ暗になる材料ばかりでは可哀そう。なにか彼らの前途を明るく照らすポジティブな要素はないものか。

「ロッテは、ダルビッシュを育てた吉井理人投手コーチが来てからは、二木、岩下、種市ら高卒投手が次々とブレイクしています。また、完成度の高い奥川は、開幕1軍スタートが濃厚。弱いチームは新人にも無理させがちですが、ヤクルトの監督は高津臣吾氏に交代。投手出身なので大事に使ってくれそう」(先のデスク)

 佐々木よ奥川よ、君たちの未来は明るい! たぶん。

週刊新潮 2019年10月31日号掲載

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