「滝沢カレン」ヘンテコ日本語の奥深さ、息の長いバラエティタレントになったワケ

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 ここ数年、テレビでハーフタレントを見かける機会が増えてきた。特に、バラエティ番組では女性モデルの活躍が著しい。その草分けとなったのはローラ(29)である。人並み外れた美貌と親しみやすいキャラクターのギャップで人気を博していた。

 だが、ローラは2015年に拠点をロサンゼルスに移し、それ以降はバラエティ番組にほとんど出なくなった。テレビではCMで見かけるぐらいだ。

 そのローラの抜けた穴を埋めるような存在として急速に台頭してきたのが滝沢カレン(27)である。ウクライナ人の父と日本人との母の間に生まれた彼女は、エキゾチックな魅力をたたえた美女だが、その見た目からは想像もつかない「ヘンテコ日本語」の使い手として颯爽とバラエティ界に現れた。

 特筆すべきは、彼女の息の長さだ。通常、バラエティ番組で「ヘンテコ日本語」のような武器がもてはやされるのは最初のうちだけだ。何度も見ているうちに視聴者もだんだん慣れてくるので、そのうち飽きられてしまうことが多い。意地悪な言い方をすれば、「ヘンテコ日本語」という武器には一発屋のにおいが漂っていた。

 ところが、彼女はバラエティに本格参入してから4年ほど経った現在でも、見事に第一線で活躍している。それどころか、今年に入ってからさらに盤石にその地位を固めつつあるのだ。

 10月には「松之丞カレンの反省だ!」(テレビ朝日系)、「ソクラテスのため息~滝沢カレンのわかるまで教えてください~」(テレビ東京系)という2本のレギュラー番組が始まった。同じく10月スタートのドラマ「G線上のあなたと私」(TBS系)にも出演している。ここまで来ると、彼女の人気は一過性のものではないというのは明らかだ。現場レベルでも優秀なバラエティタレントとして認められているのだろう。滝沢がここまで息の長い活躍ができているのはなぜなのか。

 その最大の理由は、彼女の人柄が多くの人に愛されていることだ。単に見た目がきれいだとか、ヘンテコ日本語が面白いというだけだったら、ここまで人気が続くことはなかっただろう。彼女自身が人として好感を持たれているからこそ、出演オファーが絶えないのである。

 バラエティ番組に出ている女性タレントは、どちらかと言うと明るく元気なタイプが多い。そういうタイプのタレントももちろん重要なのだが、その押しの強さやしつこさが一部の人からは嫌われる要因になったりもする。

 だが、滝沢にはそれがない。見た目は上品で姿勢もいいし、話し方にも落ち着きがある。それなのに、なぜか言っていることがハチャメチャである、というギャップが絶妙なのだ。

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