ラグビーW杯の影響で「秋ドラマ」は軒並み低視聴率 日本代表を応援し過ぎて疲れた?

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今後も続くW杯

 特に今の時代、暇を潰すために見られるのはスマホだ。テレビの場合、視聴者は「この番組は見る」と明確な意思でチャンネルを合わせたり、録画予約したりする。テレビを付けっぱなしにする家庭も減っており、ある番組が高視聴率を記録しても、後番組の数字が伸びないことも珍しくないという。

「つまり視聴者は今回、“ラグビーW杯を見る”と決めてチャンネルを合わせ、極端に言えば、中継が終わるとテレビを消してしまったのでしょう。1日のうちテレビに費やす時間は決まっています。そのためラグビーを見られると、ドラマを見てくれる視聴者は減ってしまうのです」(同・関係者)

 ラグビーW杯で日本は敗退したが、今後も優勝戦まで中継が続く。外国チーム同士の対戦でも高い視聴率を記録した事例に、2002年に日韓共催で行われたサッカーW杯が挙げられる。日本国内で試合が行われたため、国民的関心が持続したのだ。

 日韓共催W杯は6月30日の日曜に決勝戦が行われたが、6月24日の月曜から放送された主なドラマとサッカー中継を合わせて表にしてみた。ご覧いただきたい。

 まさに惨敗だ。サッカーの裏番組となってしまった時の視聴率と、平均視聴率を比べてみると、どれだけ視聴者を奪われたかは一目瞭然だ。

「最もわかりやすい例が、TBSの日曜劇場枠で放送されていた『ヨイショの男』です。稲垣吾郎(45)と矢田亜希子(40)というキャスティングで、初回の視聴率は14・4%と好調でした。ところが6月9日に放送した第8話は、何と視聴率66・1%を記録した日本対ロシア戦の裏番組となり、視聴率は4・2%と惨敗してしまいました。そして最終回もドイツ対ブラジル戦と重なってしまい、こちらも5・7%と低迷しました」

 仲間由紀恵(39)の主演で人気だった「ごくせん」ですら、6月19日放送の第10話・17・8%から4%も視聴率を落とした。明石家さんま(64)と木村拓哉が月9で共演した「空から降る一億の星」の最終回・6月24日は27・0%を記録したが、この時、サッカーの中継は行われなかった。

 日テレは、10月27日(日)の午後5時45分からラグビーW杯の準決勝を、11月2日(土)の午後5時半からは決勝戦を、それぞれ生中継する。直接の後番組にはならないとはいえ、日曜の「ニッポンノワール―刑事Yの反乱―」と土曜の「俺の話は長い」にどのような影響が及ぶのだろうか。

週刊新潮WEB取材班

2019年10月26日掲載

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