神戸教員いじめ・主犯格女教師に「元校長の愛人説」と「教壇復帰の可能性」

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罰金刑で済んでしまうと

 それにしても、

「様々な労働問題を見てきましたが、ここまで幼稚な暴力事案はあまり記憶にありません」

 と、パワハラ問題に詳しい田中康晃弁護士も呆れる今回の虐待だが、想像するだに恐ろしいのは、4人の加害教員が再び教壇に立つことである。『先生のための学校トラブル相談所』の著書がある筑波大学の星野豊准教授が不安気に語る。

「教員免許は懲戒免職になるか、懲役刑や禁錮刑に処されれば失効します。ただ、懲戒免職で失効した場合は、3年たてば再取得できるので、再び教師になることも可能です。一方、禁錮刑以上になると再取得できませんが、本人が申告しなければ刑罰履歴の調査は難しいので、他の都道府県が誤って免許を授与してしまうことはありえます」

 こんな例もあった。埼玉県の市立小学校教諭が13年、女児の裸の写真をパソコンで送って逮捕され、停職6カ月の懲戒処分を受けて依願退職した。ところが改名し、教員歴や処分歴を隠して15年、愛知県知立市で臨時講師として採用されると、校内のトイレなどで女児5人にわいせつな行為を働いたのだ。

 そもそもこの例も、児童ポルノに手を染めた教師が停職で済んでいることに驚くが、先の田中弁護士は、

「一般企業が、不祥事が会社の社会的信用に与える影響に敏感になったのにくらべると、公務員はその点への緩さが多少残っているので、今回も減給や停職にとどまる可能性はあります」

 と言って、続ける。

「今回のように大きな社会問題になると、被害の証拠があれば警察も動かざるをえないでしょう。動画もあり、精神的な病も傷害の被害に含まれるので、傷害罪等の罪自体は問えるでしょう。しかし、大きなケガを負ったのでなければ、どのくらいで職場復帰できるかで量刑は変わり、比較的早期に復帰すれば罰金刑で済んでしまうかもしれません。被害者と示談が成立すれば不起訴もありえます」

週刊新潮 2019年10月24日号掲載

特集「なぜ沈黙するのか…『小学校イジメ教諭』で今こそ頑張る時だろう『日教組』」より

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