山口組抗争激化! 組員2人を射殺した68歳「悲しき老ヒットマン」

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ヒットマンは「花道」

 結果、2発の銃弾は山健組系の組員2人の命を奪うことに。逮捕されたのは、6代目山口組の中核組織「弘道会」傘下の組員・丸山俊夫(68)だった。事件の背景について社会部記者は、

「今年8月に弘道会の神戸の拠点が銃撃されて組員が重傷を負っている。6代目山口組ナンバー2である高山清司若頭の出所を今月18日に控えて、組織としては“返し”の機会を狙っていたという見方も出ている。真のターゲットは山健組の中田浩司組長だったとも囁かれるが、結果的に敵対組織の組員2人を射殺したわけで“倍返し”と言っても過言ではない」

 兵庫県警は事件翌日、県内11カ所にある両組織施設に使用制限の仮命令を出した。山口組総本部への使用制限は初めてのことだ。

 その一方で、取り沙汰されているのは丸山容疑者の年齢である。かつての任侠映画で事件を起こすのは、組織のために体を張れば出所後に幹部ポストを用意する、と吹き込まれた若い衆だった。ヒットマンが老人というのは意外な気もするが、先の捜査関係者によれば、

「若い頃の無茶が祟って重病を患ったり、取締りの強化でシノギに窮した中高年の組員は少なくない。今回の件は分かりませんが、そういった組員に、“家族のことは心配するな”と言い含めてヒットマンに仕立てるケースはある。これは他の組織にも例があります」

 組員が事件を起こせば、組織の幹部も使用者責任を問われるご時世だが、

「シノギもなく、病気で余命宣告をされているような組員は腹が据わっていて余計なことを喋らない。むしろ、“花道”を用意してくれた組織を守ろうとするかもしれない。丸山容疑者も持病があり、人工透析を受けていたという話も聞こえてきます」(同)

 悲しき老ヒットマンの起こした事件はさらなる「返し」を呼ぶのか。次の銃声はいつ響いてもおかしくない。

週刊新潮 2019年10月24日号掲載

ワイド特集「認知のゆがみ」より

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