15キロ増量の女優「富田望生」がヒルナンデス!に登場 ゆるキャラにバラエティ班が注目

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バラエティの素質も充分!?

 デイリー新潮のインタビュー記事「女優として生きるため“14歳で15キロ増量”――富田望生は『脇役の星』」(2018年1月2日)で、本人は当時を《その頃、ふっくらはしていたと思うんですけど、太ってはいませんでした。でも、当時の事務所の方が『とにかく応募しよう』と進めて頂いたんです》と振り返る。

《面談、カメラテストと進み、決め手となったのは成島出監督(56)のワークショップ。「詩を読んでください」と監督に指示された。朗読したが、成島監督は無表情。駄目かと諦めたが、後日、監督から「感動した」と褒められた。

 しかし、合格してからが大変だった。監督に「あと20キロ太ってください」と指示されたからだ。

「とにかく食べました。それしかなかったです。撮影中でも様々な食事が用意されていて、監督が役名で『松子、食え』って命令するんです(笑)。親戚が福島でお米屋さんを経営していて、東京でも地元の美味しいお米は食べられていました。母も一生懸命、料理を作ってくれたんです。特に野菜の煮物が大好きですね。そして最後は、お餅と団子が太ることを学びました。特に夜、寝る前に食べると確実に太ります。それでも20キロは無理でした。最終的には15キロのプラスで終わったんです」》

 映画が公開されると、富田は一気に注目を集めた。「演技力のある若手女優」なら、それなりの数になるだろう。だが、「演技力のある“太目”の若手女優」となると、実質的には富田が独占していると言っていい。

 こうして女優としての存在感を発揮しているわけだが、彼女にとって決して気楽な選択ではなかったはずだ。年頃の女性として悩んだこともあったという。だが、女優という仕事に対するプロ意識が彼女を支え続けた。

 それほどの“女優魂”の持ち主だからこそ、日テレが9月23日、「ヒルナンデス!」の“水曜シーズンレギュラー”に富田を起用すると発表したところ、たちまち話題を呼んだのだろう。人気の落ちた“元女優”がバラエティで再生を目指すという話ではなく、むしろ逆だからだ。

「ヒルナンデス!」は10月から、水曜と金曜に2か月限定の「シーズンレギュラー」を新設。役者、芸人、アスリート、文化人と、ジャンルにこだわらない“旬の人”をキャスティングし、スタジオやロケで活躍してもらうという企画だ。その第1弾の1人として、富田が選ばれたことになる。

 デイリー新潮のインタビュー記事を読んでいただきたいが、彼女のトーク力はなかなかのものだ。しかも当時の彼女は、まだ17歳だった。

 笑顔を絶やさず、明るくて快活な優等生というイメージ。頭の回転が非常に速い。その魅力は「ヒルナンデス!」でも発揮されたらしく、放送後は他局を含む“バラエティ班”のスタッフが注目するようになったという。民放キー局で番組制作に携わるスタッフが明かす。

「『ヒルナンデス!』の富田さんを一言で形容すれば、『憎めないキャラクターで、クラスの人気者』というところでしょうか。美少女が映画撮影のため無理矢理に太ったという経緯からも明らかなように、今でも非常に愛くるしいルックスで、ゆるキャラのような魅力が特徴的。同性に好かれるタイプなのは間違いなく、彼女にとっての祖父・祖母世代のウケもいいでしょう。もうMCの南原清隆さん(54)に気に入られていると聞いていますが、それも当然だと思います」

 富田が「ヒルナンデス!」のデビューを飾ったのは10月2日。スタジオでも満面の笑顔が目立っていたが、やはり出色だったのは「絶景民家を探せ!」のロケVTRだ。水曜サブMCを務めるつるの剛士(44)と富田は「葉山エリアチーム」を結成、街を歩き続けた。番組を見た放送担当記者が振り返る。

「高台から海を見下ろせる豪邸を発見すると、つるのさんと並んで玄関の呼び鈴を押し、出てきた住人に頭を下げながら撮影を依頼したり、中に案内されると豪華な間取りや内装、屋上からの絶景に感嘆の声を漏らしたりするなど、なかなかの好リアクションを見せていました。女優特有の気取りなどなく、盛り上げ役としての適性を感じました」

 絶景ポイントや豪邸の場所を精肉店に教えてもらうと、富田はスタッフに「コロッケを買いたい」と直訴。手にして店の外に出たところ、スタッフは「VTRを止めて、車で食べましょう」と提案したのだが、すでに富田は一口頬張っていた――という姿も放送された。前出のスタッフは「あの場面、美味しそうに食べていたのがよかったです」と評価する。

「今後、本格的なグルメリポートを担当する可能性があるでしょうが、あの食べ方なら合格点を得られると思います。水卜麻美アナウンサー(32)がグルメリポートで視聴者の好感を得たことを思い出しました。さらにトークを磨き、芸人とのカラミで経験を積んでいけば、演技もバラエティもこなせるという、なかなか他にない女優さんへと成長できるのではないでしょうか」

 ご本人が本格的なバラエティ進出を希望しているかは分からないが、新たな才能を発揮できる場所が見つかったようだ。

週刊新潮WEB取材班

2019年10月22日掲載

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