EXIT「兼近大樹」がTBSで犯罪歴を都合よく語る“矛盾” 今後の活動に悪影響?
文春はNG、TBSはOK!?
10月2日、朝刊ラテ欄に「爆報!THEフライデー」(TBS系列・金曜・19:00)の番組内容が記載された。冒頭部分を引用させていただく。
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速報羽生結弦との「105日離婚」から1年 元妻・末延麻裕子さんが胸中を告白 「大きな心を持って進んでいきたい」
《緊急!! 芸人EXITが沈黙を破り…全て激白 暴かれた過去の逮捕歴 夜の世界での転落生活 母の前で逮捕…全真相》
(註:読みやすくするため、全角スペースを補った。以下の引用では、デイリー新潮の表記法に合わせた)
EXITは2017年に結成。ツッコミ担当のりんたろー。(33)と、ボケ担当の兼近大樹(28)という2人組だ。
芸風は「パリピ口調のチャラ男によるしゃべくり漫才」、「ネオ渋谷系チャラ漫才師」などと解説される。フジテレビの「ネタパレ」(金曜・23:40)がYouTubeにアップした「引っ越し」というネタは、以下のようなやり取りで始まる。
りんたろー。:あのさ、そろそろ引っ越しでもぶっかまそうかなと思っている今日この頃の俺でぇ。
兼近大樹:まじっすかぁ。じゃあカネチがチャラ物件でもご紹介します?
りんたろー。:マジで!? 駅地下の物件とかあんの?
兼近大樹:駅近っつうか、海近でいい?
りんたろー。:海近!? アガるんだけど(笑)。
兼近大樹:海まで徒歩2秒。
りんたろー。:物件で秒って初めて聞いたんだけど(笑)。
服装も口調もチャラいところが肝だ。「お後がよろしいようで」は「お後がHere we go」となり、「バイブス、いと上がりけり」と並んで流行語になる兆しも見えていた。
だが、何と言っても兼近大樹に注目が集まったのは、「チャラいけど実は真面目な男」というキャラクターが視聴者の爆笑を誘ったからだ。
デイリー新潮は7月21日、「今年の上半期は“芸人発の流行語ゼロ”の異常事態 今後は『EXIT』の活躍に期待!?」との記事を掲載した。バラエティ番組に携わるスタッフの指摘を引用させていただく。
《2人がチャラ男に扮してボケとツッコミを繰り広げる漫才もいいのですが、もっと面白いのがフリートークです。『ゴッドタン』(テレビ東京系列・日曜1:45〜2:10)では、相方の不祥事で苦しんだ経験から、チャラい見かけとは正反対の『コンプライアンス遵守』を掲げたり、兼近のアルバイトがベビーシッターで、その真面目な仕事ぶりが高く評価されていることを告白。劇団ひとり(42)や、おぎやはぎの小木博明(47)や矢作兼(47)を爆笑させていました》(註:年齢は記事の公開時)
いよいよ本格的なブレイクかと思われていた矢先、「週刊文春」9月12日号が、「吉本ブレイク芸人『EXIT』がひた隠す少女売春あっせんで逮捕の過去『吉本から誰にも言うなと…』」を掲載した。この記事で兼近が2011年11月、北海道警厚別署に売春防止法違反容疑で逮捕されていたことが報じられたのだ。
札幌市の高校3年生の女子生徒(当時19歳)が携帯電話の出会い系サイトを通じて知りあった男性と市内で“いかがわしい行為”などを行い、現金1万5000円を受け取らせた――これが直接の逮捕容疑だったという。
記者が兼近を取材して「逮捕されたことがある?」と質問すると、兼近は「はいはい。そうです。簡易裁判で、罰金刑10万円で出てきました」と認めた。
さらに記事は、兼近が窃盗事件で逮捕された事実も報じた。読売新聞が12年8月3日に報じた「盗んだ金庫の金 店開業や外車に 容疑グループ供述=北海道」の記事をご覧いただこう。
《札幌市中央区のマンション一室から現金約1000万円入りの金庫を盗んだとして、北海道警は2日、男4人を窃盗容疑などで逮捕したと発表した。現金の一部を高級外車の購入費や飲食店の開業資金に充てていたと供述しており、道警が裏付け捜査を進める。
逮捕されたのは、札幌市A(註:原文は住所の一部や、肩書、本名、名前が記載)や同市豊平区中の島1の1、飲食店従業員兼近大樹容疑者(21)ら。発表では、4人は4月22日未明、同市中央区の元ホストクラブ従業員の男性(25)方に侵入し、現金約1000万円入りの耐火金庫(約30センチ四方)やブランド時計など計300万円相当を盗んだ疑い。
道警の調べに、A容疑者らは、男性宅に多額の現金が保管されていると知人から聞き出し、4人で見張り役などの役割を分担して住民を装い、業者を呼んで解錠させたと供述しているという》
間違いなく「逮捕」と書かれている。だが文春の取材に対し、兼近は窃盗事件の逮捕については繰り返し否定した。「逮捕はされていないです。事情聴取はされました。従業員全員、事情聴取で持って行かれて」という反論が掲載されている。
兼近の主張が事実であれば、北海道警は虚偽の広報を行い、それを元に読売新聞が誤報を行ったことになる。兼近の名誉を著しく傷つける重大問題だ。法的措置を講じても、全く不思議はない。
だが、兼近が北海道警や読売新聞に抗議した形跡はない。率直に言って、彼の「逮捕されていない」という主張には説得力がないと思われても仕方あるまい。
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