退職金浮かれ? 家族のせい? 老後破綻する6つのパターン
退職金を手にしたら気をつけなければいけないこと
山本先生:「浪費破綻」とちょっと似ていますが「イベント破綻」があります。質素に過ごしてきた方も退職金を手にすると気が大きくなりがちです。退職後は時間が有り余っているし、今までがんばって働いてきた自分にご褒美という感覚で、豪華旅行をしたり、車や高価な絵画を買ったり、家をリフォームしたりと大きなイベントに出費してしまう方も多いんです。すると、あっという間にお金はなくなります。
吉田さん:確かに世界一周とかしてみたいもんですよね……。
山本先生:世界一周を夢見ている人は要注意です(笑)。世界一周したいなら、生涯収入の計算から予算計画を練ってください。「退職金もあるし、このぐらいパーッとやってもいいでしょ」というアバウトな感覚が危険です。
吉田さん:はい、気をつけます……。
山本先生:また、退職金を元手に増やそうとして、退職金全部を運用に回してしまうのも危険です。銀行窓口に相談したから大丈夫という方がいますけど、とんでもないですよ~。運用にはリスクがつきものです。安全と言われる投資信託であったとしても、価格が上がる時もあれば下がる時もあり価格は変動します。この価格変動によって大きな損失を回避するためには、現金と複数の金融商品など資産を分散して運用することが大切です。
吉田さん:でも、投資はしたほうがいいんですよね?
山本先生:増やしたい場合はそうですね。でも、投資も定年退職後にいきなり始めると火傷します。少額でもよいので現役時代から運用の経験を積んでおくことが大切ですね。
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