「水着グラビアは有名になるための踏み台」元グラドルが明かす業界の裏側
今年の8月いっぱいで、成人誌が大手コンビニから撤去された。ATMの横やトイレの側に成人誌コーナーがあることが多く、ATMやトイレを利用するたびに目に入っていた卑猥な見出しを見る機会が減り、私個人としては快適になったと感じている。
しかし、今度は一部のフェミニストたちが「青年漫画雑誌の表紙の水着グラビアも規制すべきだ」と発信し始めた。青年漫画雑誌の水着グラビアは今まで特に気に留めてこなかった。成人誌と違い、卑猥な見出しが躍っているわけではないし、Tバックなどの際どい水着でもない。笑顔の女の子が表紙を飾っていることが多く、不快感を抱かなかったからだ。
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しょこたんのグラビアにショック
学生の頃、「しょこたん」ことタレントの中川翔子さんが大好きで、毎日ブログをチェックしており、一度だけ写真集を購入して握手会にも参加した。その写真集はビキニ姿のカットはあったものの、可愛らしいデザインの水着で、しょこたん愛用のメイク用品なども同時に紹介されているという、どちらかといえば女性をターゲットにした写真集だったのだと今になって思う。
ある日、コンビニで週刊誌だったか青年漫画雑誌だったか忘れたが、しょこたんの写真を見つけ、立ち読みをして衝撃を受けた。明らかに布地の面積が小さいビキニを身に着けていて、性的な匂いが立ち込めている。可愛くてオタクでユニークなしょこたんのイメージがガラガラと崩れ落ち、ショックを受けた。
おそらく、女性が普通に日常生活を送っていると水着グラビアを見る機会は少ない。この仕事をするようになり、グラビアアイドルへのインタビューも何件かこなしてきた。
初めてグラドルさんをインタビューする際、リサーチをしようと彼女のイメージDVDを再生した。画面の中でそのグラドルは小さなビキニからこぼれんばかりのたわわな胸を揺らして縄跳びをしたり、バランスボールに乗って上下に揺れていたり、なぜかローションまみれでマッサージを受けていたりした。
なんだこれは……。AVよりもエグいじゃないか……。AVではないのに、明らかに性行為や性的な連想を抱かせるポーズやシチュエーションが続く。思うに水着グラビアは不思議な文化である。成人指定ではないので18歳以下でも購入できる。
以前、元お菓子系アイドル、現在はフェミニストで#KuToo運動の発起人である石川優実さんにインタビューした際、「グラビアはギリギリのところを攻めるし、どんどん肌の露出を増やしていかないと仕事がないと言われ、NGだったお尻の露出を強要された」とのことだった。石川さんの場合は強要があったが、他のグラドルはどうなのだろうか。
そこで、数年前までグラビアアイドルとして活動しており、今も芸能活動を続けている北山亜美さん(仮名)にグラドル業界の実態を聞いた。
北山さんは幼い頃から芸能界入りすることを目指しており、20歳を過ぎて上京。とりあえず会社員として働いていたとき、偶然、芸能事務所に所属してデビューできる話が舞い込んできた。
「最初の仕事は撮影会でした。大きい事務所だと週刊誌や青年漫画雑誌のグラビアのミスコンに応募させてくれたりします。みんな若いときは水着の仕事から入るのが当たり前ですね。まずはグラビアで名前を売る。グラビアは踏み台だと思っています」
グラビアは踏み台……。確かに元グラドルのMEGUMI氏や小池栄子氏はグラドルとして注目された後、バラエティ番組やドラマなどで活躍している。最近だと壇蜜氏や橋本マナミ氏あたりがその例だろうか。
しかし、俳優志望の若い男性だと、自分の性を売るような踏み台仕事をしている印象はない。せいぜい、エキストラの仕事で1日拘束されてほぼノーギャラという程度だ。女性芸能人志望者にだけ、性的搾取が求められる構図に疑問を抱く。
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