小泉進次郎が福島で陳謝、風評被害の広め方も「クールでセクシー」?
「韓国」に利用される「小泉進次郎」(1/2)
事実も科学的根拠も無視してイチャモンをつけてくる国が隣りにある以上、大臣たる者、揚げ足をとられないように発言に慎重であるべきだが、鳴り物入りの新大臣は、発信さえできればお構いなしである。結果、文大統領を喜ばせ、国益を損なう始末……。
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8月にも、東京五輪の選手村の食事をめぐり、「福島の食材はまったく安心できない」と難癖をつけた韓国の、いつもながらの嫌がらせではあった。9月16日にウィーンで始まった国際原子力機関(IAEA)の総会で、韓国政府代表として出席した科学技術情報通信省次官の文美玉氏は、福島第1原発で増え続ける「汚染水」について、こう強い懸念を示したのである。
「いまも解決されないままで、世界中に恐怖や不安を増大させている」
「海洋に放出するなら、もはや日本の国内問題ではない。世界全体の海洋環境に影響しかねない深刻な国際問題になる」
ところで、これら韓国発の言葉に、直前に聞かされた別の言葉との奇妙な呼応を感じなかっただろうか。
その話者は、9月22日にも国連の会合で、「気候変動のような大きな問題に対処するには、楽しく、クールに、セクシーでなければいけませんね」と発言し、お得意の空疎な言葉に磨きをかけた小泉進次郎環境相である。政治部記者がいう。
「前環境相の原田義昭氏が退任間際の9月10日、汚染水を浄化した処理水は“海に放出して希釈する以外に、あまり選択肢がない”と発言しました。これを受けて小泉大臣は、就任翌日の12日、福島を訪れ、県漁連の幹部に“(原田前大臣の発言は)漁業者に不安を与えてしまった”と陳謝。その後、報道陣の前でも“傷ついた方、県民のみなさんに大変申しわけなく思う”と謝罪したのです」
(2)で詳述するが、韓国はIAEA総会を前に、小泉環境相という願ってもない味方を得ていたのである。
ところで朝日新聞は、このIAEA総会のことを報じる記事に、〈汚染水で日韓応酬〉というタイトルをつけ、韓国が〈東京電力福島第1原発で発生する放射性物質を含んだ汚染水の処理方法について〉懸念を示した旨を書いた。
この表現では、「汚染」されたままの水を海に流せば環境に影響しそうだ、と誤解する人もいるだろう。そこで、まずは問題となっているのがどんな「水」なのか、明らかにしたい。資源エネルギー庁原子力発電所事故収束対応室によれば、
「現在、発電所内のタンクに貯められているのは、多核種除去設備で汚染水を浄化処理し、放射性物質を100万分の1程度にまで減らした水です」
それは「汚染水」ではなく、「浄化した水」だというのである。
「汚染水とは、事故で溶けた核燃料などが固まった燃料デブリを冷やすためにかけ流した水が、建屋の地下に貯まり、そこに雨水や地下水が流入して発生したもの。2015年ごろは1日490立方メートルほど発生していましたが、18年度は1日170立方メートル程度にまで減りました。しかし、放っておけば建屋の地下が一杯になってしまうので、日々浄化処理してタンクに移しています。事故直後に処理が及ばず貯めていた汚染水もありますが、それも少しずつ処理しています」
ただし、放射性物質の一種であるトリチウムだけは取り除けないというが、
「その事情は事故以前から同じで、以前は希釈して海に放出していました。福島の処理水も海洋放出できない理由はありません」
東大の岡本孝司教授(原子炉工学)が補っていう。
「トリチウムは軽水炉を運転すれば必ず発生しますが、水と同じ性質なので除去は困難です。福島の処理水に含まれるトリチウムは極めて微量で、100万トン中に約10ミリリットル、25メートルプールに目薬が0・1滴ほど溶けている程度なので、余計に除去しにくいのです」
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