原全権監督、昨オフ補強予算30億円無駄使いでも増す発言力

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 巨人が5年ぶりにリーグ優勝を決めた。

 前回の優勝も監督は原辰徳氏だった。2016年に高橋由伸氏が後を襲うも3年間優勝できずに退任。今季三たび監督の座に返り咲いた原氏は、編成などGM的な権限も帯びる“全権監督”として迎えられた。

 就任1年目に結果を出してみせた原監督。さも“名将”かのごとく賞賛されているわけだが、ちょっと待ってほしい。

「昨オフ30億円もの補強予算を好き勝手に使ってるんだから。優勝して胸張られてもねえ……」

 と大手紙デスクが鼻白む。

 最大の補強というべき丸佳浩は、ライバル広島の戦力を殺いだ上に、3番打者として期待通りの働きをしたから文句はない。しかし、同じく西武からFAで獲得した炭谷銀仁朗は正捕手の座には及ばず、年俸1億5千万円の価値があったのかは甚だ怪しい。

「忘れちゃいけないのが、年俸1億5千万円の中島宏之(37)と同5千万円の岩隈久志(38)。打率1割4分8厘の中島は8月以降は2軍生活で、岩隈に至っては登板ゼロ。入団当初から“(原監督が率いた)第2回WBCの縁故採用”なんて陰口を叩かれてましたけどね」

 外国人の補強にもカネをバラまいたが、

「鳴り物入りで入団した現役メジャーリーガーのビヤヌエバ(28)とクック(32)が大外れ。年俸はそれぞれ2億2千万円と1億5千万円ですから、これだけで4億円近くをドブに捨てたことになります」

 それでも、今回の優勝によって原監督の発言力は一層増すのだそうで、

「今オフの補強もやりたい放題でしょう。FA権を取得した広島の菊池涼介、會澤、野村、日本人扱いになるヤクルトのバレンティンらに食指を動かしそうです」

“不良債権”を拵えたことはお咎めなしとは……なんとも羨ましいご身分だこと。

週刊新潮 2019年10月3日号掲載

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