引退勧告の阪神「鳥谷敬」 甲子園最終戦で“お別れスピーチなし”に議論百出
メッセは引退試合
9月29日の中日戦(甲子園)で、ランディ・メッセンジャー(38)の引退試合が開催された。先発のマウンドに立ち、打者1人を空振り三振に切って取った。すると投手交代となり、花束を持ってきたのが鳥谷だった。
翌30日の最終戦。まず選手たちが“サプライズ”を演出した。選手や矢野燿大監督(50)やコーチ陣、裏方スタッフまでもが、背中に「TORITANI 1」とプリントされたTシャツを着て続々と集合したのだ。
スポーツ報知(電子版)が30日にアップした、「【阪神】今季限りで退団の鳥谷へ、最終戦前にチームメートがおそろいTシャツのサプライズ『ありがたいです』」は、《思わぬ演出にクールな鳥谷もはにかみ、記念撮影後はそのTシャツ姿のまま練習が行われた》と報じた。
一方、鳥谷は取材に対し《「引退するわけじゃないんで何とも言えないんですけど、ありがたいですね」と感謝していた》という。
最終戦を完封勝利で飾り、阪神はCS(クライマックスシリーズ)進出を決めた。甲子園の歓喜が頂点に達すると、ファンに感謝を表明するセレモニーが行われた。矢野監督は「現在、日本では、ラグビーW杯で日本チームが日本中に大きな感動を与えてくれています。僕たち阪神タイガースも、ファンの皆さんにこれから感動と、そして子供たちに夢を与えられるような、そういうチームになっていきます」と挨拶した。
むろん、これだけで阪神ファンが納得するはずもない。鳥谷を主役に担ぎ出そうとしたのだ。日刊スポーツ(電子版)「阪神ファン歓声『君がヒーローだ!鳥谷敬』代打右飛」から引用させていただく。
《試合後は矢野監督のファンへのあいさつが終わった後、球場からは「トリタニッ~」とコールがわき起こり、鳥谷がベンチから出て帽子をとってあいさつした。センター後方のオーロラビジョンに「今までも、これからも、ずっと『君がヒーローだ。鳥谷敬』の表示が灯ると、再び鳥谷コールが起こる中、「せっかく呼んでもらえたので」ベンチから飛び出し帽子を取った。
鳥谷は「なんか、ショートからの風景も見れましたし、良かったです。人生において、今までで1番の歓声でした」と感謝。CSファーストステージに向けて「頑張ります」と力を込めた》
確かに感動的な光景だったことは間違いない。だが、先に日刊スポーツの電子版が9月18日に報じた「鳥谷退団セレモニーを検討」の記事をご覧いただいたが、そこには真弓の例に倣って《試合後に家族から花束を贈られ、ナインに胴上げされ、場内を1周》というセレモニーが検討されていると書かれていた。
事前の報道とは明らかに違っており、特に鳥谷が一言の挨拶もなかったことから、ネット上では様々な意見が表明された。SNS上では、次の2種類に大別できる。まずは、鳥谷の挨拶がなかったことをストレートに批判するもの、もう1つは、CSに出場するのだから、レギュラーシーズン最終戦での挨拶は必要ないとするものだ。
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