ビビるな政治家、ビビるな「進次郎」(KAZUYA)
9月の内閣改造で特に注目を集めたのは、環境相兼原子力防災担当相に就任した小泉進次郎氏でしょう。
滝川クリステル氏との結婚発表の直後で初入閣。注目度は抜群です。しかし前途多難というか……これからはパフォーマンスでなく現実的な実績が求められます。
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前環境相の原田義昭氏は福島第1原発で今も増え続ける汚染水浄化後の処理水について「思い切って(海洋に)放出して希釈する他に選択肢はない」と退任直前に述べました。
原田氏の発言に対して、風評被害を懸念して漁業関係者からは批判が出ています。後任の小泉氏は福島の漁業関係者に陳謝しましたが、じゃあ一体どうするのでしょうか? 無限にタンクを増設するわけにはいきませんし、どこかで処理水にケリをつける必要があります。実際問題、もう置き場所の限界が迫っています。
汚染水を処理すると、大半の放射性物質は除去できますが、トリチウムは残ります。しかしトリチウムは自然界にも存在するもので、エネルギーは弱く、海や大気中に放出というのは一般的な手法として各国で行われているのです。
原田発言の余波は9月16日にウィーンで開かれた国際原子力機関(IAEA)の年次総会でも現れています。
「放出されれば、日本の国内問題ではなくなり、世界の海洋環境に影響する恐れがある」などと韓国の代表が批判したのです。さすが韓国。笑わせてくれます。世界の海洋問題も何も、韓国もトリチウム水を海や大気に放出しているのです。
現在の日韓関係の悪さから、嫌がらせで発言したのでしょう。自分たちの国はトリチウムを日本海に流してもオッケーで福島はとにかく駄目というのは筋が通りません。
大阪市の松井市長は原田氏の発言を受けて「自然界レベルの基準を下回っているのであれば海洋放出すべきだ。政府、環境相が丁寧に説明し、決断すべきだ」「科学が風評に負けてはだめだ」と会見で語り、大阪湾での処理水放出を示唆しました。
福島の処理水を大阪湾で放出というのは、あまり現実的ではありませんが、批判を恐れず語った松井市長の発言は重要です。
結局処理水の問題は、海外同様に処理して基準を満たした場合は放出すれば良かったのに、風評被害との兼ね合いで誰も決断せずズルズル今まで来てしまいました。マスコミも風評被害を解消したくないのか、例えば朝日新聞のウェブ版を見ると【「小泉さん残念」松井氏、汚染水受け入れ可能性に言及】と、処理水ではなく汚染水を前面に出した見出しで報じています。
政治家もビビらず、正面から発言することが風評被害を打ち消す第一歩なのではないでしょうか。
環境相の小泉氏は陳謝して寄り添ってますアピールをするより、海洋放出は一般的で世界中で行われているという説明を福島の関係者だけでなく、広く日本国民に発信すべきでしょう。せっかく人気があって注目が集まるのですから、変に日和らず頑張ってもらいたい。