関ジャニ∞「錦戸」の脱退余波 異例の全国47都道府県ツアーに隠された意図

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鉄壁のビジネスモデル

 関ジャニ∞は、アイドルというよりもバンドという側面もあるから、小ぶりな会場も悪くはない。だが事務所としては、ハコがデカいほうが、より儲かるのではないか。

「そこも心配はないでしょう。ジャニーズのビジネスモデルは、ライブそのもので儲けるのではなく、グッズの収益で儲けるというものです。ファンは毎回、相当な額のグッズを大量購入しますから、小さなハコでも儲かるのです。しかも、地方ごとに“開催地の名前”を入れれば、毎回でも買ってくれます。今回のような小規模会場となれば、なおのことプレミア感は増しますからね」(同)

 すでにTwitterでは神奈川県の会場である“小田原市民会館”や沖縄の“てだこホール”がトレンド入りしている。

「ジャニーズの狙い通りと言ってよいでしょう。関ジャニ∞には、まだ40代のメンバーこそいませんが、それぞれがアラフォーに入ってきました。そんな彼らの新たな挑戦として、スポーツ紙も大きく取り上げてくれましたから。イメージ戦略はバッチリで、これで元々少ないチケットが入手困難となれば、“関ジャニ∞再人気!”とでも書いてくれるかもしれません。さらにチケットを入手できなかった人は、後々発売されるDVDやBlu-rayも購入してくれますから」(同)

 前回の47都道府県ツアーの4枚組DVD「47」も全県のライブシーンを入れ込み、発売から1年間で28万枚を売り上げた。とはいえ、今回のツアーは、メンバーからはメインボーカルが抜けている。コンサートはどうするのか。

「元々、全員が歌うこともできるグループではありますが、そこも抜かりはない。コンサートツアーに新曲は欠かせませんが、新曲『友よ』は5人で均等に歌唱パートを担当します。それに“友よ”は、脱退した錦戸に贈る言葉と取ることもできます。さらにこの曲は、同じジャニーズ所属の生田斗真(34)が主演する10月ドラマ『俺の話は長い』(日本テレビ)の主題歌にもなっています。生田は、“彼らとは本当に『長い』付き合いですので、こうして歌でバックアップしてもらえること、本当に本当に嬉しく思っています”とコメントしていますが、これだってジャニーズが作ったシナリオですよ。ジャニーズJr.以来の長い付き合いなんて、あそこでは誰だってそうなんですから。こうしたカップリングができるのも、ジャニー喜多川さん(1931~2019)亡き後も力は衰えていないってことでしょうね」(同)

 錦戸脱退で、残ったメンバーと事務所との間に、きしみが生じたとの報道もあったが、思惑通りにビジネスは進んでいるわけか。

「むしろ思い通りにならなかったのは、残ったメンバーたちでしょう。関ジャニ∞は9月3日に5大ドームツアーを終えたばかりです。にもかかわらず、11月から47都道府県ツアーをスタートさせるのは、メンバーたちの引き締め以外にはありません。立て続けにメンバーが抜けて、『自分も……』と思わせないための戦略です。これ以上抜けられたら堪りませんから。レギュラー番組でタレント活動をこなしつつライブ活動を行い、“脱退”なんて2文字を思いつくヒマも与えないための施策です。事実、初日の大阪公演は、メンバーの安田章大(35)が舞台の大阪公演期間中にもかかわらず、休演日に押し込んで行われる強行ツアーですから」(同)

 疲れ切って、「もういい……」なんてことにならないことを願う。

週刊新潮WEB取材班

2019年10月3日掲載

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