創価学会が「仏敵」日蓮正宗前法主の死に見せた対応

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 これも“打倒祈念”の成果だと言うのだろうか。9月20日の早朝、創価学会が仏敵と位置付ける日蓮正宗の前法主・阿部日顕氏(享年96)が世田谷の大石寺出張所で身罷ったのである。

 さる学会ウォッチャーによれば、

「日顕氏は“自分は絶対に池田より長生きする”と常に公言していた人。それがこういう結末なのですから、古参の学会員には“ようやく仏罰が下った”と高揚感すらありましたね」

 日顕氏と学会との因縁は古く、

「1991年に日蓮正宗の信徒組織だった創価学会を破門し、宗門から追い出したのが日顕氏。学会の元顧問弁護士の故・山崎正友氏や公明党委員長だった竹入義勝氏などとともに“仏敵四人組”の一人に数えられ、聖教新聞紙上で下半身の醜聞をでっちあげられるなど、すさまじい攻撃を受けてきた」(同)

〈大悩乱の「ニセ法主」〉〈滅亡の一途をたどる日顕宗〉など、これまで散々に罵られてきた日顕氏。

 ところが、「宗教問題」誌の小川寛大編集長によれば、

「かつて学会は、いわゆる“仏敵”が亡くなると、聖教新聞などの機関紙誌で死者を悪辣に罵ってみせたり、熱心な信徒が遺族に“祝電”を送りつけたりしたこともあった。ただ、時代の流れか、今回は学会が日顕の死に言及することはないとみられています」

 外面は平静を装っても、日顕死去の報に学会は敏感に反応していたといい、

「日顕氏が亡くなったのは早朝でしたが、正宗も裏取りに手間取ったようで、確報が出たのはその日の夜。ところが、学会は、その日の昼過ぎには日顕死去についての詳細な情報を手にしていました」(同)

 ともあれ、96歳の大往生。“800万学会員”の“呪い”をかわして天寿を全うした。

週刊新潮 2019年10月3日号掲載

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