【特集:「建国70周年」の中国】(4)もはや米国を凌ぐ中国「サイバー攻撃」の猛威
米国のあるインフラ関連企業に2019年7月、「エンジニア調査の基礎」という電子メールが届いた。
送信者は、エンジニア関連の試験や免許を管理する「エンジニアリングと測量における全米工学測量学試験委員会(NCEES)」という実在の非営利団体。インフラ業者にしてみれば、特に疑うことなく開封してしまうメールだった。
問題は添付されていた文書ファイルにあった。ファイルを開けると、パソコン内の情報などが盗まれてしまう仕組みになっていた。つまり、NCEESからのメールは、送信者を詐称した「フィッシングメール」と呼ばれるサイバー攻撃だったのである。...