大塚家具、メーンバンクに見捨てられ年内がヤマ? 久美子社長はそれでも余裕

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半年でショート、年内がヤマ

「勝久氏は、ききょう企画の社債が償還期限を過ぎているのに返済されないとして、裁判に訴え出た。16年4月、判決は勝久氏の勝訴でした。そこで久美子氏らは、ききょう企画の株を担保に、三井住友銀行から15億円とも17億円ともいわれる現金を引っ張って、勝久氏に返したのです。この借金が未だにあったというわけです」(同)

 もっとも、久美子氏が社長に復帰して以来、初年の15年は、世間を騒がせた“お詫びセール”のおかげで黒字になったが、16年以降は赤字続きだ。今年8月に発表された「第2四半期決算短信」でも、業績予想を下回る結果となっている。三井住友へ借金を返す余裕はなかったようだ。

「三井住友は86万株を売り払っても、債務は3億円ほど残っているといいます。久美子社長は昨年、役員報酬を4割カットしたり、一説には今は無報酬でやっているとも聞きます。彼女にどれほどの貯蓄があるかは分かりませんが、まとまったお金を作るとなったら、自宅を売却するなどが考えられますが、彼女のマンションは母親名義ですから、それも難しい。また、ききょう企画という会社は、実質的に父親に反旗を翻した4人のきょうだいの株を管理する会社です。ききょう企画が独自にお金を稼ぐことはできませんから、彼らの収入源は大塚家具しかありません。長女の久美子社長はもちろんですが、次男の雅之氏は大塚家具の執行役員、二女の舞子氏はききょう企画の代表取締役、三女の夫である佐野春生氏は大塚家具専務理事。もし、潰れたら丸々借金が残るわけですから、三井住友としたら、さすがにそれはマズいと考えて、86万株を売却したのでしょう」(同)

 ちなみに勝久氏に従った長男の勝之氏は、現在は『匠大塚』社長である。

 ともあれ、ききょう企画の株で社長に返り咲いた久美子氏である。今年の株主総会でも一般株主からツッコミを受けたというが、大株主を失ったかぐや姫にとって、来年の総会はより厳しくなることは必定だ。

「来年まで持てば、ですよ。6月末日までの決算で、大塚家具の現金は31億960万円あったことになっている。ところが、昨年借り入れた13億円の返済期限が7月に来たので、差し引き18億円。これまでを見ますと、大塚家具はひと月あたり4億~5億円弱のキャッシュの流出が起きています。単純計算だとあと4~5カ月で資金ショートということになる。もちろん、資金調達もやっているでしょうが、たとえ15億円を調達できても3カ月程度しか持たないでしょう。ただし、本当に資金がゼロになってしまったら何もできません。上場会社であれば、普通は多少のお金があるうちに民事再生をやるものです。民事再生は事業を続けながら、再生計画を立てて借金の一部を棒引きして、返済額を債権者に泣いてもらいつつ、キャッシュフローの中からお金を返していく、再生型の債務整理です。ですから、ゼロになってしまう数ヶ月手前の段階でやらなければならないのです。一般的に考えれば、年内にでも取りかからなければならないと思います。ただ、久美子社長は往生際が悪いですからね」(同)

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